「ぐぎゃあぁぁぁ!」
作業中の男が、悲鳴を挙げる。
”こら!102号!そこのネジじゃない!右隣の物を先に、と言ったろう!”
耳元の無線機から怒鳴り声が響く。
「畜生・・・ワザとじゃねぇんだ・・・何もここまで・・・」
102号、と呼ばれた男は、涙目で弱々しく抗議する。...
休日以外(水曜以外)、ブログ短編小説、毎日更新
「ぐぎゃあぁぁぁ!」
作業中の男が、悲鳴を挙げる。
”こら!102号!そこのネジじゃない!右隣の物を先に、と言ったろう!”
耳元の無線機から怒鳴り声が響く。
「畜生・・・ワザとじゃねぇんだ・・・何もここまで・・・」
102号、と呼ばれた男は、涙目で弱々しく抗議する。...
バスに乗ってたら窓からスズメが入って来て反対側の窓に抜けた。
私の他は誰も見てなかったらしく乗客全員、普通に座ってる。
思わず立ち上がって「えっ!?」と叫んでしまった私が不審者になっただけの、休日。
「・・・」
古びた箪笥、調度品。
黴臭い畳。
端のほつれた布団。
ボーン・・・
ボーン・・・
廊下の柱時計が、刻を知らせる。
『三時だ・・・』
噂では、この時間に。
”それ”が、現れる、と・・・
「姉ちゃん。」
「!」
枕元。
突然の声。
私は飛び起き。
&r...
寄せる波。
返す波。
それを追い、そして追われてはしゃぐ、一人の女。
「童でもあるまいに。」
「だって、面白い物は面白いのですもの!歳は関係ありませぬよーだ!」
五十路過ぎて”よーだ”は無い物だ、と思いつつも。
主馬の頬は、つい弛む。
そこへ。
「御無沙汰しております...