女装超人 岡マン
休日以外(水曜以外)、ブログ短編小説、毎日更新
奥羽の山中。
一人の行李を背負った若侍が、山道を行く。
「・・・」
ギャアギャアと鳥の飛び立つ音に、ふと目を向ける。
「ふっ。」
そして、やけに過敏になっている己を発見し、小さく笑った。
何時しか道は、緑多き景色では無く、ごつごつとした岩場に差し掛かっていた。
ぽつぽつと点在する樹木...
夕日を反射する長い黒髪。
涼しく輝く黒目がちの瞳。
黙っていれば美少女なのに。
能代朝海のオカルト趣味を、どーしたもんか、と木山明は考えていた。
「アブドル、ダムラル・・・我は求め訴えたり・・・」
今日も放課後の教室で一人、広げた魔法陣を描いた紙の前、怪し気な呪文を唱えている。
「あのなー。能...