オスカー・ブラッドレー博士の記し書き 1-10
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/06/30 12:43:19
1 http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=1235906&aid=50697713
2-1 http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=1235906&aid=50714005
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いちはぜん、ぜんはいち。
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いつかの空は、
青かった。
ふと子供の描いた絵を見て、
そう思った。
30年前、
15歳のときに描いた空は、
灰色がかった青だった。
時代は変わり、
時は流れ
いつしか空の色も
青くなったのだろう。
青い空は、
水素を多く含み
分子が活発な
気体を連想させる。
ちょうど虹がかかる空が...
古都・京都の家の軒先には、
今日も猫が居座る。
店番のつもりらしいが、
人間に飼われているのなら
仕方がない。
あそこの店の店主は
猫に団子を献上している。
そして店番は主人に客を提供するのだ。
もちろん、猫目当ての客が
お茶をしていくとは限らないが。
紫色の暖簾が、
今日も来客を知らせる...
ふと氷の隙間から、
テディベアが顔を覗かせる。
一緒に小さな星条旗が
埋められていた。
前の調査隊のものなのか、
あるいは誰かが持ち込んだものなのか
それは分からなかった。
それをそばで見ていた
ジョージが、
「これは、なんだ」
と言った。
見ると、
「メアリーから
南極の精さんへ」
...
戦争とは、
思うに狂気と恐怖である。
戦争に死にもの狂いで行き、
決して無事に帰ってくることはないのだ。
得られるものは、戦傷と勲章しかない。
だれもリゾート行きのチケットなんか、
手に入れる奴はいない。
父親はよく
「戦争はパーティーだ、祭りだよ」
と言っていた。
当の兵士は、
そんな心づ...