Nicotto Town



休日以外(水曜以外)、ブログ短編小説、毎日更新

へんたい!

「へっへっへ~。共実ぃ~。」
「何だよ和樹。気持ち悪ぃな。」
「い~い季節になったよなぁ。」
「あぁ?」
「女子は邪魔なベストを脱いで薄手のシャツだけ!」
「あー。衣替えか。」
「これから秋まで透けブラ見放題!これで雨にでも濡れた日にゃあ、くぅ~!」
「・・・」
「な?福眼たぁこの事じゃあねぇですか...

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かくれ鬼

”鬼とは、陰(おん)や隠(おぬ)を語源とし、目に見えぬ物を表します。”
「あなたは辰馬が可愛くないの!?」
”また、中国では死者の霊魂を鬼(グイ)と呼び、本邦でも鬼籍に入る、と表現するように、死人の事を表す言葉でもあります。”
「たった五歳で死んだ辰馬...

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甘友

「もう、おいでになってますよ。」

団子屋の主人は、普段は不愛想な男である。
が、半年程も通い詰めていれば、そして、二月同じ者と同席していれば、流石にその程度の口は利く。

「有り難うよ。」

柿之介は一声返すと”いつもの席”へと目を向ける。
主人の語った通り、黒い着流し、二...

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恋情 ②

「ここに・・・おいでだったか。」
暫く後。
健介は、河原で膝を抱える石井の姿を認めた。
その息は、少々乱れている。
「・・・何の用です。」
背中越しに投げ掛けられた言葉。
「いや・・・」
用件を問われても、そんな物は無い。
と言うか、解らない。
先ず、何故自分が彼、いや彼女の背中を追って来てしまった...

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恋情 ①

「退いて下さらんか。」
「す、少しは話を・・・!」
「散々聞かされ申した故。」
「で、ですから若様・・・!」
「若様等と呼ばれる筋も無い。」
「こ、このままでは朝野家は・・・!」
「私の知った事では無い。」
「わ、若・・・!」
「お引き取り願おう。」
「あ・・・」
道場の入口で待ち構えていた朝野家用...

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