Nicotto Town



休日以外(水曜以外)、ブログ短編小説、毎日更新

はいじまさん。

「ねえ・・・」

それまで避けていた話題。
それでも、もう限界だった。

「拝島さんって・・・」

たまたま、休日が重なったバイト仲間の石井君に誘われ、居酒屋で少し飲んだ後。
私は口を開いた。

「俺のシフト、昨夜の夜十二時から朝八時だったんだけどさ・・・」

石井君も。
それが何の話か、察したよう...

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屋上

この一週間には、二日程雨の日もあった。
にも関わらず、コンクリート地面の放射状の赤黒い染みは、未だ消え残っている。
その突端は不気味にうねり。
端に立つ私の足を絡め取らんとしている触手の様にも見える。
ここで。
一つの命が消えたのだ。
その事実が、私にこんな妄想を促すのだろう。
「・・・」
隣接する...

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盗人

「だ、旦那様!旦那様ぁっ!」
「何です、朝っぱらから騒々しい。」
「か、金蔵が!金蔵が破られて居りますっ!」
「な、何ですって!?」
「昨夜、確かに掛けた筈の錠前も外されて居りまして・・・!」
「そ、それで!?幾ら盗まれたのですっ!」
「そ、それが・・・」
「な、何です!?それ程の大金が・・・」
「...

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お友達

”私達、小学校の頃からそうだったし・・・芦谷とは、これからもいいお友達でいたいな。”

中学一年。
中西優の答え。

”ってゆーかぁ、アンタは、なんつーの?いいヤツだけど、カレシってゆーより、オトモダチ?ってゆーかぁ。”

中学二年。
長内絵美香の答え...

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緋ノ綺緒

器物百年と申せしが

手ずから込める想い故

其(そ)が強ければ強いほど

歳(とせ)を待たずに宿る魂(たま)こそ

あはれなれどもありましょうや。





『嗚呼・・・ぬしさま・・・』

私の身体を。
主様の手が。
触れる。
滑る。
探る。

『ぬしさま・・・ぬしさま・・・』

掴み。
穿ち...

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