Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


いちはぜん、ぜんはいち。

幻影の林檎 2

アヤは、お弁当を開けるとこう言った。

「このなかでさぁ、リーダー決めようよ」
黒髪のアヤは箸で夏を指した。

「えっ、私……?」
夏は一瞬そう言ったように聞こえた。

「まぁ、いいんじゃない。別に誰でも」
私は言った。

「俺、みんながリーダーにさーんせい」
ユウトはだ...

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月の涙

窓際に、
海辺の草が揺れる。

照らした明かりのほのかな
光は、

彼の面影と髪の影を
こっそり映し出しているようだった。

「ねぇ、まだそこを見てるの?」

「さっきから何か動いてるんだ。

ほら、見えない?」
彼はそう言った。

私は窓辺に駆け寄って見る。

「何も見えないじゃない」
そう言って...

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プロメテウス 6

先導する海兵隊員は、
街路灯のなさと(おそらくこれは攻撃で電源が切れていた)

道の暗さにうんざりしていた。

「チッ、いてっ。またか」
その海兵隊員は物にしょっちゅう
つまずいていた。

辺りには長年の戦争で
あちらこちらに残骸が散乱している。

まるで昨日強盗に襲われたての
カルフォルニアの住宅...

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プロメテウスⅤ

シールズ一人と、
海兵隊員三人を招集した

乱戦中の路地裏では、
これからどうするか、の
作戦会議が行われていた。

「隊長、デリバリーはホットです」―
シールズ隊員、エースは無線機でそう告げた。

「―分かった。ヘリは無理だから、
車両隊で引き揚げさせる。

ブラックホークが
K-406S地点に向...

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幻影の林檎

夏〈ナツ〉は静かに屋上の扉を開け、
たむろしている二人の三年生をシカトし、

またたむろしている2,3人の二年生女子を
シカトし、

先に食事をしている
二人の同級生に追いついた。

ユウトとアヤ。
二人の名前はそう聞こえた。

夏は追いついて、
二人の会話に合流したが…&hellip...

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