side 弱い音・2
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/07/03 20:27:58
「そんな顔して弾くほどに、難しいフレーズなのか?」
考え事をしながらも指は動いていたようで。ひたすら同じフレーズを弾いていたヤマブキに、そう声をかけてきた者がいた。
それは髭のおじさんだった。手には冷たい飲み物が注がれたグラスがふたつ、あった。
「アオイちゃんからだよ。蒸し暑いのに、ヤマブキさんが...
「マイホーム」カテで、部屋の小話を書いてます。
「自作小説」カテゴリでニコットタウンで暮らしているアオイさんの日記や小話などを載せています。
・全てフィクションですので、ニコットタウンで起こった出来事・住民とは一切関係のないお話になります。
「その他」で自己紹介を少し。
「そんな顔して弾くほどに、難しいフレーズなのか?」
考え事をしながらも指は動いていたようで。ひたすら同じフレーズを弾いていたヤマブキに、そう声をかけてきた者がいた。
それは髭のおじさんだった。手には冷たい飲み物が注がれたグラスがふたつ、あった。
「アオイちゃんからだよ。蒸し暑いのに、ヤマブキさんが...
明日、梅雨が明ける。
だから、今日は明日の前の日。
…だと、いうのに。 いつも通りお店を開いて、くるくると働いているアオイの姿を窓の外から眺めながら、ヤマブキはふうと小さくため息をついた。梅雨は明日、明ける。だから今日は明日の前の日なのだ。そう、今日は明日の前の日。だから、とヤマ...
お願い事、かぁ。
衣装の丈を直しながらカスミは、うーん。と中空に視線を漂わせた。
「そうね、小さいころはお菓子屋さんになりたかったわね。あとお花屋さんにも」
その言葉を訊いてアオイは思わず驚いた声を上げた。
カスミは大きな会社でOLとして働いている。以前、カスミの同僚だという人が店に来た時に...
ちゃくちゃくと、歌声大会の日が近づいてきています。
ほとんど毎日、閉店後のお店で皆で演奏をしているのですが。
とはいえ、この閉店後の練習を聴いてから帰るお客様もけっこういるのですが。
そのおかげで人前で歌うことにも慣れてきて、良かったなとも思うのですが。
ヘイゼルさんは自分が言うよりもギターが上手...
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