side 旅とスーベニア
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/12/22 20:45:12
クリスマス目前の今日。そろそろここを発つよと、ワタリは言った。その言葉に、もう行っちゃうんですか?とアオイは情けない声を出した。
「いつですか?」
「うん、今日」
そう言って、コーヒーを美味しそうに飲むワタリにそんなあ、とアオイは幼い子供のような声を上げた。
「まだ来たばかりなのに」
「長居した方...
「マイホーム」カテで、部屋の小話を書いてます。
「自作小説」カテゴリでニコットタウンで暮らしているアオイさんの日記や小話などを載せています。
・全てフィクションですので、ニコットタウンで起こった出来事・住民とは一切関係のないお話になります。
「その他」で自己紹介を少し。
クリスマス目前の今日。そろそろここを発つよと、ワタリは言った。その言葉に、もう行っちゃうんですか?とアオイは情けない声を出した。
「いつですか?」
「うん、今日」
そう言って、コーヒーを美味しそうに飲むワタリにそんなあ、とアオイは幼い子供のような声を上げた。
「まだ来たばかりなのに」
「長居した方...
「食べますか?」
そう声をかけると、少し頂こうかな、と返事が返ってきた。
「どうぞ」
「ありがとう。このケーキはサハラさんが?」
「いいえ、作ったのはアオイさんですよ」
「そうか」
そう言ってワタリは一口食べて、うん、と目を細めた。
「懐かしい味がする」
そう無邪気な笑みを浮かべるワタリに、サハラも...
このところ、ヘイゼルの態度がおかしい。
理由は一目瞭然。アオイの古い知り合いであるワタリが原因だ。
今も楽しげにアオイはワタリと話をしている。どうやら彼女の幼馴染であるソラについて何やら語っているようだ。
そりゃあね。好きな子と男が親しげにしている所なんてみたら、不愉快になるのは...
幼いころからよく知っているワタリさんがお店にやってきてくれた!
突然やってきたので吃驚したけれど、久しぶりに会うから嬉しくもあったよ。
もう、4年ぶりかぁ。
ワタリさんは旅人、というか配達人のような事をしてあちこちを飛び回っているから、本当に久しぶりに会う。
今回も、お仕事の配達のついでに私とソラの...
「イサナちゃんが言うのも一理あるけど、ヘイゼル少年の行動にも一理あるよ」
面白がるようにシドが口をはさんだ。
「そう?」
「そうだよ。イサナちゃん。もしもワタリさんが女の人だったら、イサナちゃん、アオイちゃんを取られたような気持ちにならないかい?」
「…なる、かもしれない、けど」
でも...
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