Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


ゆうやみ

彼女は窓を眺めていた

この広い世界の片隅

白い窓枠に縁取られた窓をみつめ
はたから見つめ

ふと、ぼやく

「ねぇ、はなしってなに?」

 

彼女は絵に描いたようなロングヘアーで
弓のような長い腰をくんにゃりと曲げ、

前髪を気にしつつこちらをのぞき込む。


「いや、別に」

僕はそう答えた


彼女はフィアンセ、である。
少なくとも、僕の中では。


「どうせまた、くだらないことだと思ってさ」

彼女はいう

「見てるだけなら、話終わっちゃうよ」


僕をあせらせる

15:55分の夕陽が
彼女の頬を赤く照らし
細く垂れる髪をきらびやかにうつしだす


僕はそっと彼女の腰に手を触れ
やさしく撫でながらそっと腕を使って窓際に抱きよせた

「・・・・・・」

彼女はまばたきしながら
こっちをけげんそうな顔をして見る

「・・・・・・」

あのさ、と言いたげだった

「あのさ」

彼女はいった

「なに?」

僕はわざと答える

「・・・・・・」

また沈黙してしまった。

16:05

彼女はなんでもないと顔をしながら
そっと腰に添えた僕の手をはたく。

時間は矢のように過ぎていた。

16:07

僕はそっと彼女の腰に手を回しながら
後ろからしゅっと抱き寄り、

腕で締めつけた。

彼女は弓のようだった。

腕で締めつけては押し返し、
その強い弦で腕を切らんばかりだった。

「ああ、もう」

彼女はいい加減いらいら気味だった。

「ううん」

ただうなるばかり。

彼女の垂れた長い髪が、
腰に回した僕の手に触れる。

「あのさ、話があるなら早くいってよ」


続く――――

アバター
2013/03/18 11:25
ええ、腰とかには目いきますよwやっぱりw
アバター
2013/03/18 10:53
映画見てるよう…(’-’*)

男の人から見たら 
女の子ってこんなにしなやかなんデスネ…
アバター
2013/03/16 19:39
おおお~   ほ~ は~ へ~  

まーたく 未知なる世界 ・・・   (✿◡‿◡✿)









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