Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


ゆうやみ Ⅱ

16:22

僕は紺碧の瞳をながめ込んでいた。

吸い込まれそうな、碧色の目
いたい気のない、青色の目

実際彼女は若干茶色がかった目をしている
ように見えた。

だが、そんなことはどうでもいい
夕闇の空に赤く照らされた琥珀色に映し出された
彼女のその瞳は、紺碧色に見えた。

抱きしめて締めつけた彼女の瞳から、
ゆっくりと、薄っすらと涙が伝いこぼれる。

16:25

「苦しいよ」

彼女はいたいげだった。

頬にこぼれたその涙が
あごのラインまで流れていき、

紺碧の海に流れ込むサファイアのようだった。

16:27

紺碧の海に流れ込むそのサファイアを
僕は手にするために

彼女の手を後ろからそっと外側から優しくつつみこむように
手で握りしめた。


16:29

彼女の顔がだんだんサファイアブルーのように
見えてきた。

日が影っているせいか、
薄っすらと青い彼女の肌が
よけい青白く見える。

16:30

このままこの宝石の海に感情ごと流れ込まされて
しまうのだろうか。


続く―――

アバター
2013/03/21 12:02
リリは~

「 苦しいよ 」 とは ・・・言わない

「 ぐるじぃぃぃよ 」 と ・・・言う      ゚♡→ܫ←♡゚






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