ゆうやみ Ⅲ
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/03/19 17:55:31
彼女のその宝石のような青さは、
そのまま砕け散ってしまいそうだった。
僕はその砕け散りそうな青さの
宝石のかけらを
拾いあつめるように彼女の頬をなでた。
16:36
その碧い宝石は言った。
「あのさ、話あるならいってくんないと……」
僕は不意にその彼女の手首をつかみ、
重心をつかって彼女に押し込もうとした。
ゆうやみにわずかに数センチの距離で
たがいの息にふれあう宝石と僕
その冷たいような、青みがかったような
その薄青白い肌は、その冷たい肌は
温もりを求めているようだった。
16:37
僕はそっと彼女の頬に手を触れる。
たいして暖かくない手だけど、
うめく宝石を尻目に腕でそっと抱き込んで
暖めようとした。
16:38
「困るんだけど」
彼女は言った。冗長に時間が過ぎていく。
ゆうやみの空は、青く映った彼女の頬を
赤色に染めることなく冷え込みとともに
彼女の頬を冷たく冷やした。
ひんやりと冷えきった彼女の頬は、
宝石のように、碧いサファイアのように
彼女の言いたげなことを表現しているよう
だった。
終わり―――
「 キミの肌は サファイアのようだね 」 ・・・ って、言われるのら~ (*;゚;艸;゚;)ブハン