Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


ゆうやみ Ⅲ

彼女のその宝石のような青さは、
そのまま砕け散ってしまいそうだった。

僕はその砕け散りそうな青さの
宝石のかけらを

拾いあつめるように彼女の頬をなでた。


16:36

その碧い宝石は言った。

「あのさ、話あるならいってくんないと……」

僕は不意にその彼女の手首をつかみ、
重心をつかって彼女に押し込もうとした。

ゆうやみにわずかに数センチの距離で
たがいの息にふれあう宝石と僕

その冷たいような、青みがかったような
その薄青白い肌は、その冷たい肌は
温もりを求めているようだった。

16:37

僕はそっと彼女の頬に手を触れる。
たいして暖かくない手だけど、

うめく宝石を尻目に腕でそっと抱き込んで
暖めようとした。


16:38

「困るんだけど」

彼女は言った。冗長に時間が過ぎていく。

ゆうやみの空は、青く映った彼女の頬を
赤色に染めることなく冷え込みとともに
彼女の頬を冷たく冷やした。

ひんやりと冷えきった彼女の頬は、
宝石のように、碧いサファイアのように
彼女の言いたげなことを表現しているよう
だった。


終わり―――

アバター
2013/03/21 11:59
リリも~ 

「 キミの肌は サファイアのようだね 」 ・・・ って、言われるのら~  (*;゚;艸;゚;)ブハン





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.