艦橋のプロムナードに
折り重なる影が
煙突の先に
乗る夕日が
今日もあたりを彩る
航路はまっすぐ 北へ向かい
予定通り 海の路
ビュッフェのパスタが
トマトを彩り パセリに華を添える
ビーフシチューの匂いが
セロリを抱き込み
寸胴鍋のもたげた その香りが
キッチンを彩る
今宵...
いちはぜん、ぜんはいち。
艦橋のプロムナードに
折り重なる影が
煙突の先に
乗る夕日が
今日もあたりを彩る
航路はまっすぐ 北へ向かい
予定通り 海の路
ビュッフェのパスタが
トマトを彩り パセリに華を添える
ビーフシチューの匂いが
セロリを抱き込み
寸胴鍋のもたげた その香りが
キッチンを彩る
今宵...
君は散った 大きな酒樽の前に 静かな黙示の前に
皿を縁取る 装飾 血が注ぎ込む 深皿
フラスコに注ぎし君の血の
赤い葡萄から絞り出される 液体
伯爵は晩酌だった
晩酌にワインとは珍しいが
サラミスまがいのサラミ・ソーセージと一緒に
いただく肉の味
深い味わい
その全てが伯爵の歴史を...
ひと繋ぎの 紐が
結ぶ先の夕闇に
結ぶ明かり
街頭のたいまつが 結ぶきらめき
夜の街は きょうも色付く
ネオン オイル ランプの明かりに
街は照らされて
海辺の街は きょうもきらめく
海鳴りと同時に 明かりがきらめく
肩を落とした恋人たち いきつく先は
青いベンチ 浜辺の海風
推...
モンサンミッシェルに立ち上る 赤い夕日
サグラダファミリアにかけのぼる 黒い星空
サンクトペテルブルグの オレンジの夕日
サンジェルマン広場の ひだまり
きょうもバレンシアの野原に ひまわりは咲く
ゆうぐれに揺れる 夕山のブランコ
煙突の立つ家に香る マドレーヌ
山を馬車でかけあがる 漁師の積荷
白塗りの壁の 赤い夕日
ゆうやみに香る カルボナーラの
今日もおふくろの味に したづつみ