Nicotto Town


アオイさんの日記


雨の日の過ごし方

今日も雨。ざあざあ、なんて大降りではなく、しとしと、と包み込むような細やかな、梅雨の雨が窓の外で降っていた。

「雨の日は、のんびりぼんやりしてても誰も文句を言わないから好き」
そうヤマブキさんが言っていた。

梅雨は洗濯物が乾かなくて困る。なんてカスミさんがぼやいている横で、ヤマブキさんが、その分のんびりできるじゃない。と言ったのだ。
「いいじゃない。どうせ洗っても乾かないなら積み上げてれば」
「馬鹿ねえ、そんなことをしてたら着る服がなくなるわよ」
「そのまえにちゃんと晴れの日が来るもの」
大丈夫よ、とそういうヤマブキさんの言葉に、そういうものなんだなぁ。とうなずいてしまった私に、カスミさんが本気にしちゃダメよ、と顔をしかめたけど。

「雨の日は自転車が使えないから困りますね」
そう言ったのはヘイゼルさん。

ここまで案外遠いので、徒歩での移動は面倒なんですよね。なんて今日も傘をさして歩いてやってきたヘイゼルさんは言った。
確かにヘイゼルさんはここのところ歩いてここにお茶を飲みに来る。
雨の中、なんだか無理してうちのお店に来ているのならば申し訳ない。けど、うちのお店を気にいって来てくれているのだから、来なくて大丈夫です、なんて言えないし。
うーん、と困ってしまった私に、ヘイゼルさんは察してくれたようで、好きで来てるので大丈夫ですから。と言ってくれた。
「大丈夫です。俺が好きで来てるだけなんで」
面と向かってそう言ってくれた事が嬉しかったから。さっき焼き上がったデニッシュをひとつ、サービス。



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いつもどおりの二次創作です
…なんか日記っぽくない一人称の文章になってしまった…




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