うたうたい
- カテゴリ:自作小説
- 2011/06/14 21:21:21
ど、ど、ど、どうしよう。
ヤマブキさんに、歌を歌わないか。って誘われたの。
グラスやシルバーを拭きながら、ふんふーん、って鼻歌を歌ったりしてるけど。
庭で草花の世話をしながら、やっぱり小さく歌ってる事もあるけど。
夜道を歩く時、なんだか怖いのを吹き飛ばすのに、歌ったりもしてるけど。
けど、ねえ。だって、どうしよう。
まだ少し先の話なのだけど、街にある学校のステージで歌声大会があるのだって。
それにヤマブキさんは出たいらしくて。
それで、一緒に出てくれって、誘われたの。
ででででも、人前で歌うなんて考えるだけで、足が震えるよ。
歌うの、好きだけど。好き、だけど。
なんだか楽しそうだな。って思うのも、ホントの気持ち、なんだけど。
即座に無理です。って断らないで、こうして迷っている時点で興味があるってことで。
でも、人前で歌うなんてやっぱり、がくがくするよ。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
――――
ひつじ学園のステージがなくならないうちに。
あれ、もうなくなっていない、、、よね?