オオカミと月-*リクエスト
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/05 14:12:34
狼男はおたけびをあげ そして森の奥へ走り去っていった
私はリリー 赤ずきんをかぶった15歳の少女なの
彼はマット 狼に魂をのまれ 銀の月に魂を売ってしまったんだわ
黒い森は夜も更け、暗闇が生を飲み込まんとする様だった
ここはノルウェー。黒い森
テンガロンというちいさな村の はずれにある山小屋の近く
彼は狼に魂を売り 闇夜にまぎれてしまったのだ。
私リリーは、繊維から織物を織って生計を立てているの。
今はおばあちゃんと二人暮らしだわ お母さんは街へ出稼ぎに出ているの
お父さんはレリースタットというもっと大きな街に 出稼ぎにでているの。
さびしくなんかないけど、ちょっと物足りない気もするな。
これは私とオオカミさんの、素敵な物語
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彼は毎晩私にご飯をもらいに この村へ来るの
彼はとなり村の、仲良しだった。
男の子だったけど、どこか内気だったな。
マットは狼になってから、さびしそうなの。
ともだちは、銀色のお月さまだけ
今日も孤独に 森のなかを這いずり回っているわ
赤ずきんとおおかみはハッピーエンド?バットエンド?