ブライマリーの神父
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/26 21:10:50
ここサン=ジョルジュの街では、
キリスト教の布教が行われた。
一見同化政策ともとれるこの
侵略政策は、
カトリック教会によって為されたものとも
言える。
おそらくはローマ教会の陰謀だともする声も
聞こえてきそうだが、
正しくは政治の「道具」である。
カトリック教会の解釈は様々だが、
地母神教にとって代わったとかはさておき
ここではある意味「順応に」受け入れられたとも
言うべき光景が広がっている。
カトリックの解釈は様々である。
キリストリックが訛ったものとも言えるし、
あるいは、「ローマ教皇庁」から変化したものかもしれない。
どっちにしろ、それはどうでもいいのだが。
カカオとキリスト教。
一見関係のないものであるが、
それが同じ民族からもたらされた
という面では
かなり興味深いものである
ことは間違いないと思う。
今日も神父は
飴を配る。
砂糖すら、こちらの地方で作ったものだが
それが庶民に届けられるのも
全く不思議な光景である。
私は感慨を得ずにはいられないものだった。
サン=ジョルジュ【終わり】