Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


ノルマンディシナ:Ⅱ

今何時だよ……


向こうに配給の台車が見える。

ちょっとかっぱら…… っと思ったが

止めとこう。

チェーホフはさっきの上官(か?)に
抱き起されて、

兵舎に運ばれる最中だった。

俺も立たないとな。

一瞬足に力が入らなかったが、

なんとか立ち上がってチェーホフの分と一緒に
ライフルを担ぎ上げて兵舎に向かった。

兵舎と言っても、にわかづくり。

ログハウスと、民家半分と急作りで張った幕。

基地は、1.6㎞南西。

国境からは離れられる。

任期まであと2日だったが

チェーホフがどうにかなるかと
心配だった。

奴の分が重くのしかかる。

やっとこさ“兵舎”に着いた。

チェーホフが「ウェ……」と言いながらなんとか

“持ちこたえて”いた……。

こっちが泣きたいぐらいだ。

言ってやりたかったがバテテるので止めとこう。

休ませたろうか。


さっきの住民には、ちょっと悪い気がした。

どうなろうと、知らないが。


続く―――

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