Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


花束ではなく銃をください

目の前を足を引きずりながら

もう片方の足をかばいながら歩く少年が

行きすがる……。

傷ついた片足を、まるである足のように……。


ここシエラレオネでは普通の光景だった……。

明日なんか、見えやしない……。

なぁ、兄弟。そう思うだろ……?

ふと、隣の奴に片言のテレパシーで話しかけたが……。

あいにく通じないみたいだ。

まぁ、よくある光景だ……。

そう、思った。そうするしか……なかった……。


体に立て掛けたAK銃を、

手でもてあそびながら

銃口に何か入っていないか確認する……。

暴発したら、ひとたまりもない……。

引き金もそれ自体もかなり重い銃だったが、

身を守るには役立つ……。

少なくとも、丸腰はありえない……。そんなのごめんだ……。

さっきの少年“兵”が……引き返してきてニヤっと笑う。

お前それで……笑えるのかよ……。気が知れない……。

笑い返してやったが……いいのだろうか……。


ここアフリカには、教育がない……。あるのは差別だけだ。

白人は教育を持ってこない。地雷と銃だけだ……。

ふと暮れかけた夕日が、この土地の未来を暗示しているようだった。





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