マルケス・デミストリス-市民
- カテゴリ:自作小説
- 2013/05/19 22:42:04
フランクフルトでは、
今日も直接民主制の是非が問われていた。
この問いが愚問に終わるのはわかっている。
だが、いつかこの花が咲くことも分かっている。
全員が、だ―――。
民会に諮られたのは、地元から議会に人を派遣すること。
ここフランクフルトでも、民意は反映されていない。
戦争だの、権力交代だの
上のほうではしっちゃかめっちゃかだった。
不満が限界に達した農婦が、叫び声を上げて泣き出す。
市民たちは、どれも暗い顔だった。
11月26日。
ライプツィヒからやってきたはやってきたが
ここもひどい状況だった。
住民は渇望し、絶望している。
ドイツには疎開する先もなかったから、
市街地に戦傷者と市民があふれる様だった。
もう、ライプツィヒに戻ろうかな―――。
恐らく、ベルリンの空は暗い―――。
暗雲というわけではなく、ほんとに雨なのだ。
ドイツは今、煙にまみれている―――。
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- alfonce
- 2013/05/19 23:38
- ふふふ~w
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- まいまい
- 2013/05/19 23:01
- あぅ><。 英雄は現れないの~?
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