おもちゃの世界:ワンダーランドの相棒
- カテゴリ:自作小説
- 2013/07/02 17:05:06
僕はロジャー。テディベアさ。
彼女はティモシー。テディベア。
二人は相棒さ。
ティモシーは僕のガールフレンド。
二人は何千年と生きてるんだ。
生きてるかどうかは見た目では
分からないから、
正直どんなときでも生きていることに
できる。
もっとも、人間だったら
100年が限界だけど
僕らは200年生きられるんだ。
もちろん、何百年も前の事件も見てきた。
そう、ぼくらは生まれ変わりながら
世界を見てきている。
この世界は、見方で変わるんだ。
どんな世界も、世界にできる。
思いの一つで変わるから、
どんな世界にでも生きられるんだ。
「ティモシー、あそこに月が見えるかい?」
「うん?」
「あの影ですら、この世のすべてを表していると
思わないかい?」
「そうだね」
月の影は、容易に世界を表す。
あの影ですら、この世の一部なのだ。
見えていようと、見えていまいと。
〈完〉