サン=ジョルジュの地で
- カテゴリ:自作小説
- 2013/04/26 19:44:50
ここサン=ジョルジュの街では、
槍試合に似たものが流行っていた。
といっても、ヨーロッパの王侯貴族がやるような
馬に乗った試合ではないのである。
木の穂先に、布で作った玉を付けた
ごくごく一般の庶民がやるような
槍試合が流行っているのである。
よくよく考えればアフリカ民族伝統ともいえる
遊びに近い、「娯楽」だった。
あちらのアビジャンでは、
オリーブを食べる習慣が流行っているようだ。
アフリカ民族ならでは、と言えそうだが
なにより重要なのは
遠く離れたギリシャの地と同じ嗜好をしている
という点である。
コーヒーに似たもの、という思考回路なのであろうが
また奇妙な趣味を考え出したものである。
同じアフリカ民族同士、不思議でならないのは確かであるが。