【お題小説】「魔境・白銀」
- カテゴリ:自作小説
- 2014/01/10 20:57:26
1月も半ば……
いや、正確には1月は始まったばかりか。
いやはや、申し訳ない。
私は魔女のエリザ。
人呼んで白銀の錬金術師。
肩書きが二つもあっておかしいと
思われるかもしれないが、
早とちりしないでほしい。
現在の世の中で魔女をやるには、
錬金術師の肩書も必要なのだ。
銀座……。銀座か。
どれどれ、ショーウィンドウにおいしそうな
ものが……。
あれっ、あちらでは
カフェテリアなるものが
やっているではないか。
うん~……。どうしよう~、悩むなぁ~。
コーヒーはアフリカで飲むものより
おいしければいいし、
カカオ(ココア)はヨーロッパより
おいしければいいかぁ~。
う~ん、バナナはフィリピンより
おいしければいい~。
おぉぉ~。あのエキゾチックな果物は
アジアのどっかだったら食べれるなぁ~。
そうこうしているうちに、日が暮れてしまった。
そうしているうちに、お店は夜の火が灯る。
「あのぉ~」
そこにいる店員が声をかけてきた!
うぁ~。なにされるんだろ。なにしたいんだろ。
「アイスクリームいかがですか?」
店員は笑顔だ。どうしよう。
というか、この寒いのにアイスクリーム。
はては……こいつ私が「白銀」だと知っているのだな。
ようし、目にもの……いや、いいところ見せてやる。
「はい!それタダですか?」
店員は一瞬凍りついた。
だが、それは寒さで凍りついたとも、
目の前の「白銀」を目にしたから、
とも言えた。
「350円になります~」
店員は笑顔だった。
どうせなら、シリング硬貨で払ってやりたい。
350……350……あったぞ。
「はい、350円」
「ありがとうございます~、寒いのでお気を付けください~」
店員は笑顔だった。普通の人なら先ほどのオファーといい
ここで凍りつくところだろう。
「うん……、意外とうまいな」
1月、それもクソ寒い東京。
白銀の錬金術師は、白い息を吐きながら
アイスを食べる。
「よし、東京を北極にしよう。
そしたら1年中アイスを食べれるぞ」
よいのか悪いのか、
その年から東京は寒帯に属することになった。
これは私の仕業とも、寒さの神の仕業とも
言えるかもしれない。
どっちにしろ、東京人は一年中寒い中で
アイスを食べる権利を得たのだ。
ありがたいと思ってほしい。
なぜなら、一年中凍える権利を得たのだから。
(アイスを食べたせいで
このような寒い発想になったかは
分からない。
だが、寒いのにアイスを食べろ
ということは
私が「白銀」だと知ってのことだ。
うむ、間違いない。
自己満足だと言われようと、
東京は寒帯に属するのだ。
暑いのは、こっから下でいいだろう。
次は、ニューヨークにでも行こうかな~。
そのうち、フィンランドの大叔父にでも
会いに行くとするか~。
いやはや、
「白銀一族」のいたずらは
今日も続くのであった。
次はどこにしよっかな~。
どこが寒くするのに適してるだろ~。
私の思考内容は、
白い霧となって頭からたなびいていたに
違いない。)
お わ り
もっと素直にコメントさせていただけばよかったですね
すみません><
詳しい説明ありがとうございます
もう地球という惑星?自体の寿命が最後に向かっているのだと思います
マンモスが死に絶えた氷河期・・人類もその終末を迎えるのは
そんなに遠くない話だと思います
まぁ~自分が生きているうちには消滅しないと思いますけれど
メッセージちゃんと受け取りましたよ~ありがとうございます^^v
このようなショートストーリー大好きです またお願いします
笑顔一杯置いていきますね^^v
要は、東京が北極並みの
寒冷帯になる、ということですよね^^;
北極、という表現は
寒さの意味での表現です。
ポールシフトとか、そういう類の話ではない~^^;
ポールシフトって、地軸の向きが逆転する現象ね
南極も寒いわけですし、
(というか、極地は寒いものです)
地球全体が氷河期になったら~
って考えると分かりやすいかもです^^;
文中には書きませんでしたが
東京が寒くなる、というのは
今がプチ氷河期の入り口だという
表現だとも言えます。
実際、そういう時期です。
アメリカも、ものすごく寒いらしいですしねb
まぁ、文中のメッセージといったら、
そんなとこかな^^;
コメントありがとうございます~^^
ありがとうございますb
また作るかもしれないので
その時はよろしくお願いします^^
今の北極は・・どうなるのだろう
地球が反転? 北極の氷がとけて
日本は海のそこに沈んでしまうかも~
一番打撃を受けるのは人の心をさむくすることなのかなぁ
・・なんて色々想像して楽しかった
さむい中で普通アイスは食べないですよね^^;
できれば続きを読みたいものです。
楽しんでもらえたようでなにより~´∀`)
文章の書き方の本に、
「文芸作品は文体がすべてだ」って書いてあったので、
思いっきり文体に凝った作品にしてみました~´∀`)
結果、よかったですね^^;
楽しんでもらえたようで、なによりですb
なにこの意外性!目を見張るって、このことかな?
あの設定から、こういう雰囲気のストーリーが展開されるなんてビックリなうえに、
まさかアルフォンスさんがこういう感じの文章を書くと思ってなかったから
「え~?」って思うのと同時に、話の面白さにワクワクな感じで読み進んじゃって
も~面白かったー!
さすがー!これは上手すぎます(*´Д`*)ノ