蛇と龍の話(後篇)
- カテゴリ:勉強
- 2020/03/16 20:13:31
蛇の古語って「カガチ」じゃなかったっけ?
と思って調べてみたら、カガチってほおずきのことなんですね。
なんでそんな勘違いをしたのかが分からなくて色々調べた結果、原因っぽいものが2つ。
1つは、『古事記』に出てくる八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の容姿についての記述。
答白「彼目赤加賀智而、身一有八頭八尾」
⇒曰く、「その目は赤かがち(=ほおずき)のようで、8つの頭と尾を持ちます」
もう1つはヤマカガシという名前の蛇がいること。
カガチじゃなくてカガシだった(o´艸`)
どうもこの2つが混ざった結果、勘違いしていたっぽいです。
ちなみに「ほおずきの実を夜吹くと、蛇が来る(夜口笛を吹くと蛇が来るの類型?)」という言い伝えもあるようで、何かしらほおずきと蛇にも繋がりがあるっぽい。
で、蛇の古い呼び方に何があるかというと、
・ハハ、ハミ(咬み)系統(ウワバミはここかな?)
・カカ、カガ系統(ヤマカガシはここ。カカ・メ(蛇目)⇒カガミ(鏡)もあるらしい)
・ヌカ系統(ヌカヒメ(蛇巫、『常陸国風土記』で蛇を産む姫))
・オロツチ(御ろ+つち(鎚、あるいは霊))、ツチノコ
・クチナワ
外来で
・ナガ、ナギ系統
ナーガとナーギィ! ここで出てきました。
民俗学でお馴染み柳田国男氏らの説として、蛇と類似する動物を総称して「ナギ」と名付け、現在も「ウナギ」「アナゴ」などの言葉にその名残があるという話があるんだそうで。
他にも、「長い」の語源がナーガ・ナーギィであるという説もあるのだとか。
だとしたら面白いですね。
そういえば、蛇のことを長虫(ながむし)とも言ったなぁ。どこで見たんだっけ?
「長虫……ん? 虫?」ってなる人の為に補足しておくと、
昔、生き物の区分は「鳥・獣・魚・貝・それ以外(虫)」だったんです。
これは中国・漢代に成立した「本草学」に基づいた考え方で、江戸時代までは主流だったんじゃなかったかな。
蛙とか蛇に虫偏がついているのはこの名残ですね。
クチナワ は 朽ちた縄に似てるから でしたっけ
長虫とも言いますね~♪ 私もどこで見たのやらw
蜊 蜆 蛤 とか 貝類も虫へんが多いですね
なんかへんなの… のくくりが虫カテゴリーだったのかな と勝手に思ってます( *´艸`)