足のむくみが凄いの、というアオイにカスミがストレッチを教えてくれた。
「ぐーっと前屈をして太ももの裏とか膝の裏を伸ばしたり、足首をぐるぐる回したり、あと足の指でぐーちょきぱー、ってやるのも効果的」
こんな風に、と言ってカスミはサンダルを脱いで器用に足の指でぐーちょき、ぱー、をした。
　それを見ていたアオイとイサナは顔を見合わせ、おもむろに椅子に腰を書けて素足になった。
　そしてそれぞれぐーちょき、ぱー、と足の指を動かそうとするのだか、なかなかどうしてカスミのようにはいかない。
 無理、と最初に投げ出したのはイサナだった。
「落ち着いて考えたら私の足指の間にも水かきがあるんだもん。ぱーって広げるのに限界がある」
「あら、ぐーとちょきはできるんじゃない？」
イサナをからかうように言って、カスミは毎日続けることが大切なのよ。と言った。
「月並みだけど、毎日こうやって体中の筋肉を伸ばしたりほぐしたりしていると、巡りが良くなって、むくみとかなくなるんだから」
その言葉に、頑張ります、とアオイは気真面目な表情でうなずいた。


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むくみが最近ひどいです。