戦場に架けるライフル
- カテゴリ: 小説/詩
- 2013/06/19 17:36:07
今日は銃は置いた
明日取るかもしれない銃を
だから今日はみんなで休もう
明日を歓迎する唄を歌って
戦場にかかるのは明日の橋じゃない
今日という日の 今日という夕暮れ
明日にかける橋は 虹色の橋
今日という夕陽は 明日のひだまり
だから銃を置こう 明日は待ってくれない
今日という日...
いちはぜん、ぜんはいち。
今日は銃は置いた
明日取るかもしれない銃を
だから今日はみんなで休もう
明日を歓迎する唄を歌って
戦場にかかるのは明日の橋じゃない
今日という日の 今日という夕暮れ
明日にかける橋は 虹色の橋
今日という夕陽は 明日のひだまり
だから銃を置こう 明日は待ってくれない
今日という日...
額縁の中に描いた
一枚の農道
花の咲く道端の
ぶどう園のせせらぎ
人はみな 過去をレタッチしたがる
そのくせ その筆を離そうとしない
額縁にはみ出た その絵の具の筆の
描く模様は 明日の曇り空
人はみな 過去に解釈を求める
あなたが今日描いた過去は 明日何色?
コトコトコト
今日もネズミが走る
この天井の骸から
この天井の吊り下げから
この天井の壁際
今日も掃除係は走る。
さしずめ日の差し込むこの場所で
ネズミは何を哲学しているのだろうと
訝しむ(いぶかしむ)だろう
掃除とは、
さながら穀物庫を漁るようだ。
こぼれた穀物を探すネズミと同じ
ネズミにかぎ分けられる埃と同じ
塵も積もれば山となれど
この穀物はいつから誰が積み上げた物だろう
さしずめ去年の収穫に違いない
今年は冷える
哲学するにはもってこいだ
あふれた穀物が床を転がる音が
さしず...