Nicotto Town


きたろう散歩


心乱される交響曲


オーケストラのコンサートへ行って来ました。今回の演奏会は、交響曲が3曲という、一寸、ヘビーな演奏会でした。

この演奏会で、目からうろこというか、カルチャーショックというか、きたろうは、そのような経験をしました。

きたろうは、演奏を聴く前に、プログラムに書いてある曲の紹介や解説はあまり読みません(ちょっとだけ見る)。そいう主義という大層なものではなく、会場はだいたい薄暗くて、読む気がしないという理由からです。

さて、交響曲の演奏ですが、特に2番目に演奏された、オネゲルの交響曲第三番で、ややショックを受けました。

演奏を聴きながら取ったメモを以下に掲げます。
「第1楽章→荒々しいリズムと不協和音で心地よくない。第2楽章→静かでゆったりとした曲調。西洋的とも東洋的ともつかない調べ。フルートが不思議なメロディを奏でている。第3楽章→金管群が戦場へ向かう戦士の行進を思わせる。中盤、突然穏やかな、鎮魂のような、または新しい生命の誕生を思わせるような曲調になる。最後は、フルート(ピッコロ?)の超高音のソロで終わる。」

つまり、一般の交響曲では、聴いていて、興奮させられたり、癒されたり、元気づけられたりします。この交響曲は、はっきり言って第1楽章は不協和音等不快でした。第2楽章も居心地が悪いような感じで、第3楽章(前半)は、戦いに向う兵士の恐怖感や不安感が感じられました。フィナーレの部分で、何か光明が見えて来るような、わずかな希望が見えて来るような感じで、少し救われます。

このように心乱される交響曲は、初めて聴きました。音楽と言っても、こういう聞き手を、不快にして、不安と恐怖を味あわせるな交響曲と言うのがあるんですね。カルチャーショックを受けました。

家に帰ってから、指揮者のメッセージがあり、それを読んで、なぜこの曲を演奏したかが分かりました。この選曲は、昨年・春の大震災の犠牲者に対する追悼・鎮魂の意味があったのです。

以下、指揮者(金子建志氏)のメッセージ(後半部)をそのまま掲示致します。
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オネゲルは第二次大戦の際、ナチス占領下のフランスに留まったのですが、レニングラードに留まったショスタコーヴィチ、若しくはナボレオン戦争下のウィーンを去らなかったベートーヴェンがそうであったように、戦禍の中に身を置いた作曲家の描いた戦争は、リアリティが全く違います、
お聴きになればお分かりのように、炸裂する砲弾、軍靴やキャタビラの響き、急降下爆撃や絨毯爆撃の轟音など、様々な描写が聴き採れるのですが、最も痛切に描かれているのは、その結果として奪われた何百万もの命に対する慟哭と真摯な祈りです。
今回、この交響曲を練習している際、オネゲルが描いた戦争の殺戮が、全てを蹂躙して進むあの津波の映像に重なりあっていくのを禁じ得ませんてした。
 

ここで述べたことは、あくまでも、私、個人の思いであり、追悼演奏会と銘打って拍手を禁じるようなつもりもありません。ただ、今回の曲目こ描かれている悲嘆と祈りを、大震災で奪われた尊い命の冥福を祈る気持ちと重ね合わせて、千葉フィルの一同と共に演奏させて頂ければと願っております。
2012年1月15日 金 子 建 志
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NOTE
 千葉フルハーモニー管弦楽団
 第27回演奏会
 日時:2012年1月15日(日)13:30
 場所:習志野文化ホール
 指揮:金子建志
 曲目:
 ①芥川也寸志、交響三章
 ②オネゲル、交響曲第三番(典礼風)
 ③ドヴォルザーク、交響曲第七番
  
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END



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2012/01/20 09:52
あきらさんコメントありがとう^-^
あきらさんって、クラシックに造詣が深いんですね。
”演奏”って何の楽器やるんですか?
僕は、今は全くやりませんが、フルートをやってました。
前に、ブログにも書きましたけど、僕の友達、お気に入りの方は、楽器をやる方が1/3位います(学校教育でやる楽器は除いて)
最初に、出会った時には、お互いに楽器やるかどうか分からないのにね^-^
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2012/01/20 09:37
志乃さんコメントありがとう^-^
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2012/01/20 09:31
ドリーノさん、コメントありがとう^-^
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2012/01/20 09:11
アナスタシアさん コメントありがとう^-^
きたろうはオネゲルの曲についてのみ書きましたが、この日演奏された他の交響曲は、芥川也寸志、交響三章、とドヴォルザーク、交響曲第七番でした。ドボルザークの交響曲第7番は、3人の愛児と母親を亡くした直後に作曲された曲で、、この曲には、肉親の死に対する、慟哭と祈りに相当する部分があるということで、アナスタシアさんのコメントに沿うような曲も演奏されてましたよ・・・
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2012/01/19 21:56
こんばんは♡♡♡
交響曲3本立てとは豪華ですね。
指揮者の方も演奏なさった方もかなりパワーが必要だったと思います。

オネゲルさんは比較的最近の方ですよね。
この方の曲はあまり聴きませんが「、パシフィック231」は結構好きですvvv

現代音楽(あれ?近代でしたっけ)はバルトークまで、それ以降は感性が拒否しちゃって。
ヴェルクやシェーンベルクはもう管轄外です(^^;)

追悼の曲だと、F.マクベスの「カディッシュ」が
思い浮かびます。(結構古い曲なので演奏したことはありませんが)
最後が「明日へ」という感じ。
追悼、祈りだけでなくて、残された人への激励も必要ですよね。
次へ命を繋ぐ・・・
あきらはそう思っています。
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2012/01/18 18:41
姫さんコメントありがとう^-^
今回演奏の千葉フィルは市民オーケストラでアマチュアのオーケストラです。でも、きたろうの住んでるところの20km圏内はアマチュアのオーケストラ、吹奏楽が盛んで、レベルも全般的に高いです。(一例として高校のブラバンは大体この辺のどこかの高校が日本一になっている)また、演奏会も多く、無料または安い料金鑑賞できます。クラシック音楽ファンにとっては、良いとこです^-^
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2012/01/18 18:28
こはるさんコメントありがとう^-^
プログラムと一緒に、指揮者の「追悼の想いを籠めて」と称するメッセージが配布されました。今回の3曲は、最初から東日本大震災の犠牲者に対する追悼のメッセージとして選曲されたようです。
子供が身近にいないので分からないけど、小学校の高学年くらいだったら、演奏の前に親が説明して、聴かせればある程度理解して聴くような気もするけど・・・
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2012/01/18 09:02
アマデウスさんコメントありがとう^-^
僕も、ぜんたいとしてはまた、聴きたいとは思いません。
絵でいうと、ピカソのゲルニカみたいな感じです。
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2012/01/18 08:53
リラさんコメントありがとう^-^
こういう、ポピュラーでない交響曲は、演奏会で演奏されることは少ないようで、こういう難解といってもいうような曲ははじめて聴きました。
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2012/01/18 01:04
こんばんはー^w^

この曲好きです・・・。。
災害や戦争が終わった場所や
もちろんほかの場所でも
復興と冥福を祈ります・・・。
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2012/01/17 20:40
こんばんは!

私もクラッシックはいいとか悪いとかわかりません。
好きか嫌いか心に響くか・・・そんなところでしょうか^^;

知らない曲は私も寝てしまうかも・・・^^;
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2012/01/17 19:30
私は戦争と自然に命を奪われるのは違うような気がします。
その曲と大震災で奪われた命に対する悲しみを重ね合わせるのはどうかな。
死者の魂をあの世に送り届けるような曲のほうがいいんじゃないかな。
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2012/01/17 16:31
音楽評論のようで
聴いていなくても
なんとなくですがわかる気になってしまう・・・・

最近は
クラシックに歌詞を付けて歌っている歌手の方もいますから
クラシックも少し身近になって来ているんでしょうね^-^
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2012/01/17 09:50
音楽を聴きに行って心乱されるなんて・・・;;
メッセージ的には成功なのでしょうが、ちょっと暗い気持ちになってしまいそうで・・・
不調和音のその曲をもし子供が聞いたら泣いてしまうかもしれませんね。。。
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2012/01/17 08:08
交響曲は気分が高揚したり、心地よいものだ・・と思っておりました。
それはカルチャーショックだ。
でも表現としては、ありなのですな。
不協和音多いのは個人的にはあまり好みではない・・けど。
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2012/01/17 07:52
おはよう♪
音楽やっていたきたろうさんでも、カルチャーショック受ける事あるんですね~。
私は、クラッシック全然分からないからな~^^;何を聴いても新鮮かもね~w寝なけりゃイイケドww




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