マーくんさんの日記 | ニコッとタウン

日本の朝食は「優良朝ごはん」

カテゴリ：美容/健康
2012/05/28 18:40:41

朝ラーメン、朝パンケーキ…「パワー系朝ごはん」には欠点がある

あなたは毎朝、どんな朝ごはんを食べていますか？

最近、巷では「朝ラーメン」、「朝カレー」、「朝パンケーキ」などのパワー系朝ごはんが流行しています。先日の『めざましテレビ』（フジテレビ）でも特集が組まれていました。

でも、これらの朝ごはんには気をつけなければいけない点があります。栄養バランスの面から、「パワー系朝ごはん」を分析してみました。

「パワー系朝ごはん」が人気

文部科学省は2006年から「早寝早起き朝ごはん」という国民運動を推進しています。朝ごはんをしっかり食べて健康的に過ごしましょう、ということですね。

忙しい現代人は「朝食抜き」という人も多かったものの、朝ごはんの健康効果が見直され、巷でもさまざまな「パワー系朝ごはん」が流行しています。

●その1：朝ラーメン

都心のオフィス街を中心に、朝限定メニューを出すラーメン店が増えているそうです。通常よりあっさりした味付けで、お値段も500円程度に設定。朝ラーメンは「手早く食べられて、でも満足感がある」として、サラリーマンを中心に人気なのです。

新橋にある『ヒノマル食堂つけ麺なおじ』は、なんと午前6時から営業し、あっさりしょうゆ味の「朝ラーメン」を出しています。

●その2：朝カレー

ハウス食品が『めざめるカラダ朝カレー（甘口・中辛・野菜キーマ中辛）』を発売し、マーくんこと東北楽天ゴールデンイーグルス田中将大投手が「僕は、先発、完投、朝カレー！」と言うCMを放送。あつあつのご飯に冷たいレトルトカレーをかけて、簡単で栄養豊富な朝ごはんをアピールしました。眠っていた身体をスパイスで目覚めさせる効果も。

また、スパイスには痩せる効果があるとして「朝カレーダイエット」も一時期ブームとなりましたよね。

●その3：朝パンケーキ

アメリカでは、豪華な朝ごはんとして人気なのが「パンケーキ」なのだそうです。先日の『めざましテレビ』（フジテレビ）で紹介されていたのが、赤坂の『Bubby s New Yorkアークヒルズ』。スクランブルエッグ、ベーコン、パンケーキ、フルーツが付いた「グリドルスペシャルプレート」（午前8時?午前11時まで）が食べられます。ニューヨーク本店直伝のレシピで、生地にサワークリームが入っているのがポイントだとか。朝パンケーキは女性からの支持が高いそうです。

「パワー系朝ごはん」の注意点とは？

かなりボリュームがある「パワー系朝ごはん」には、実際にどれほどの栄養分があるのでしょうか。『悲しいダイエットは卒業しよう!』（文化出版局）の著者であり、健康料理創作家である茨木くみ子さんに、これらの朝ごはんについて伺ってみました。

【一般的なしょうゆラーメンの栄養素】

麺は230g、具はゆで卵、チャーシュー、長ネギ、メンマ、のり

塩分5.6g、脂質6.26g、カロリー約500kcal

茨木くみ子さんは「カロリーや脂質は良いのですが、塩分が5.6gと、1日に必要な量の半分というのが気になります」と指摘。

朝は水分が抜けている状態で、さらに前日の塩分が身体に残っているので脱水症状になりやすいのだとか。朝ごはんの塩分は少なめにしたほうがよさそうです。

朝ラーメンを食べるときは、汁を飲みきらないように注意！

【一般的なカレーの栄養素】

ごはんは180ｇ、具は牛肉、たまねぎ、じゃがいも、にんじん

塩分2.3g、脂質15.15g、カロリー約603kcal

つづいてスパイスの効果で目覚めが期待できるという朝カレー。

この点について茨木さんは「たしかにカレーのスパイスには興奮作用もありますが、朝は脳に栄養を送って起こしてあげることが重要」と指摘。脳の栄養はブドウ糖です。甘い糖類や白米といった穀物がブドウ糖に変わります。

栄養バランスについても「野菜、白米もあるし、塩分は2.3gと少なめなので良いのですが、1日に必要な脂質40?50gに対して、朝から15.15gは取りすぎ」とのこと。

朝カレーには、油っぽいカレーを選ばないように注意！

【一般的なパンケーキの栄養素】

パンケーキ2枚、スクランブルエッグ、ベーコン、バナナ・イチゴ・オレンジのフルーツ盛り

塩分0.6g、脂質51.24g、カロリー約1091 kcal

飛びぬけて高カロリーの朝パンケーキ。茨木さんも「1日に必要なカロリーが1800?2000gですから、かなり多め。脂質も51.24gあって、1日に必要な量を越えています」と指摘。また、「卵やベーコンはカロリーが高いので、パンケーキを食べるなら添えるのはメイプルシロップのほうが健康的です」との意見でした。

朝パンケーキは高カロリー、たまに食べる程度に抑えましょう！

日本の朝食は「パワー系」をしのぐ「優良朝ごはん」

「パワー系朝ごはん」には注意点も多く、たまに食べる朝ごはんとしてとどめておいたほうがよさそうです。その点、日本の伝統的な朝ごはんに比べてみると……。

【一般的な和風朝ごはん】

ごはんは170g、納豆、焼きのり、豆腐とわかめのみそ汁

塩分2.8g、脂質6.41g、カロリー約381 kcal

茨木さんは「和食は塩分を取りすぎてしまう点に注意して欲しいのですが、このメニューなら塩分2.8g、脂質6.41g、たんぱく質も17gきっちり取っているので栄養バランスが優れています」と言います。とくに味噌の大豆製品と白米は、“妻と夫”のように栄養の相性がぴったりなんだとか。

また、「小麦を練って作った麺は消化がいいのですが、その分胃があまり働きません。ごはんを消化する際は胃がぜん動するので消費カロリーも多いんです」とのこと。「消化されなかったごはんは水分を保ったまま大腸に行くので、食物繊維に近い効果があることが最近分かってきました。ですので便秘にもごはんが効きます」という嬉しい効果も教えてくださいました。

日本の和食、あっぱれです。

朝ごはんの働きを知ってメニューを選びましょう

脳は身体に対して2％程度の質量しかありませんが、身体全体の20％ものエネルギーを使います。エネルギーが不足すると、イライラしたり、集中力が途切れたりする原因に。とくに朝は、リラックスしている状態の副交感神経から、交感神経に切り替えるために脳にエネルギーを送る必要があります。朝ごはんを食べることの大切さが分かりますね。

脳の栄養素であるブドウ糖。砂糖もブドウ糖に変わりますが、吸収もいいのですぐに使い切ってしまいます。その点、ごはんがブドウ糖に変化するには時間がかかるため、逆に“腹持ち”がよいのです。

やっぱり1日を元気に過ごすためには朝ごはんが大切ですね。

Written by 浅川有紀

Photo by Scott Bauer (photographer)

とのことです。