Nicotto Town


ヨミビトシラズ


6次産業化の誤解(中編)

前述の高校生が学校の仲間とともに「規格外品のトマトを
活用すること」を前面に押し出して取り組んだ「6次化
プロジェクト」ですが、ビジネスとして評価する場合、
僕なら絶対にやりません。
野菜を作っていると、どんなに頑張っても規格外品は出て
しまいますし、それを勿体ない、なんとかお金に換えたい
という気持ちはよく分かります。
実際戦後の高度成長期には今よりずっと食品加工業の競争が
激しくなかったし、クズ野菜を漬物にしただけでも飛ぶように
売れたものですが、バブル期になると「手造り」「無添加」
「地元の特産」等の付加価値をつけないと、同業者との競争
に勝てなくなりました。
さらに食品業界の競争が激化した今、6次化に参入するとなると、
まず「素材のブランド力」そのものがなければ勝負にすらならない。
つまり最高の素材と最高の加工技術でそれを求める顧客を
狙い撃ちしなければならないのに、商品にならない「規格外品」
を加工販売するために数百万円単位の設備投資をしたところで、
付加価値はつかないし、拡大再生産に必要な売上は得られ
ないのです。
特にスイーツとなれば、コンビニで200円前後で買える時代
です。農家が個人あるいは同業者数軒で出資して加工場を
整備しても、圧倒的な規模と効率の差があるため単価は800円
以上で売らないと経営は確実に行き詰ります。
「800円台で女性をターゲットにスイーツで勝負する」前提
なら尚更、コンビニスイーツより高額でも買うことを即決でき、
リピートするくらい高い付加価値を付ける必要があります。
女性は買うか買わないか迷ったら買わないのです。

例えば
「この餃子は精肉の際に出る切れっ端のクズ肉をミンチに
して有効利用しています」
「この可愛いクマのぬいぐるみは紡績工場から出る屑糸を
詰め物に使用しています」
なんて表示してあったら「買わない理由」「安く買い叩く理由」
にこそなれど、「高くても買いたい理由」にはなり得ないでしょ?
「規格外品の有効利用」を魅力的だと感じるのは農家だけで、
価値のあるものを買いたい消費者にとっては何の魅力もない
のです。

アバター
2018/11/28 16:49
>るき
続くよ~
若者のやる気を削ぐことは言わん。ただ商売は勝負事だから、やる以上は勝たねばならん。
機会があれば勝つためのアドバイスができる人(I社のOさんとか、隣県のUさんとか)を紹介
したいところやね。個人的には応援してる側やで
アバター
2018/11/26 23:01
この話は続くのかな?
確かに迷ったらとりあえず保留にするねーw
買うときって勢いないと買えないは( ˘ω˘)
とにかく心にぐっとくる感覚があれば即決で買うな♪
まー高校生の件はやってみたという行動力に対する表彰であり…
将来現実を知ることになるでしょうし
それも勉強だよ☆
純粋な若者たちのやる気の芽を摘んでしまうことは言っちゃだめだぞ




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.