約1年分の天候予測
- カテゴリ:30代以上
- 2021/01/12 17:34:14
縁あって農業を仕事にしてるんだけど、作物の生育って
天候条件に左右される要素が多い。
特に昔から冷害に苦しめられてきた東北地方では死活問題。
今ではあまり語られないけど、不作で食料が不足するたびに
働けない年寄りや幼い子供を間引きしたり、人身売買が行われ
てきた歴史がある。
実は宮城県や山形県の名物である「枝豆」もそれと関係が深い。
前年の米が不作だと、次の稲刈りをする前に食料が尽きてしまい、
まだ収穫には早い大豆を青いまま茹でて食べて飢えを凌いだ
のが始まりらしい。
そんな東北地方では雪と氷に閉ざされて農閑期になる1月に、
気象データを収集してその後約1年分の天候を予測する伝統的
なノウハウが存在する。
自分は関東で生まれ育った人だけど、東北出身で肥料メーカー
の社長をやっている方と知り合う機会があり、昨年そのやり方を
教えていただいた。
昨年は宇都宮市にある気象台のデータから作ってもらったモノ
を譲っていただいたのだけど、これが結構当たる。
一見ただの折れ線グラフなんだけど、地域の気候風土の経験値
と併せて解読することで、種まきや定植、開花のスケジュール
を最も生産性の高いところに持ってくることが可能になる。
今年はより精度を高めるために、自宅前の納屋にデータロガー
を設置して自分で予測するためのデータ収集を続けている。
輸入品だから取説やソフトが全部英語で戸惑ったけど(笑)
どんな結果が出るのか、当たるのか当たらないのか、どっちに
転ぶかはまだわからないけど、デスノートの夜神君みたいに
「計画通り(ニヤリ)」ができるかもしれない。