古今亭志ん生『猫の皿』その2
- カテゴリ: お笑い
- 2009/04/15 14:25:37
で、因州鳥取から出た柴田重三郎と言う人、吉原で大変浮名を鳴らし、その後から出たのが白井権八、この白井権八と言う人も村正を持ってた。据物切り(すえものぎり)の名人、それへ以てこう村正を持ってた。 だから堪りませんなー、人を斬るったってその村正持ってさっと斬るってぇと“鼻歌三丁焼かず斬り”なんてんで三丁...
で、因州鳥取から出た柴田重三郎と言う人、吉原で大変浮名を鳴らし、その後から出たのが白井権八、この白井権八と言う人も村正を持ってた。据物切り(すえものぎり)の名人、それへ以てこう村正を持ってた。 だから堪りませんなー、人を斬るったってその村正持ってさっと斬るってぇと“鼻歌三丁焼かず斬り”なんてんで三丁...
えーどうもこのあたくしは、人のようになかなか器用に行かないもんで・・話と言うものは、その話にはこう入っていくという順が有るんです。 えー、あたくしの話は・・上がったとこ勝負でしゃべっていくんですが・・えー自分ながら不思議だと思う事があります。だいちこの話て言うものは、端(はな)はてぇと小話しと言って...
『おい乱暴だね、火を付ける人がいる、どうも・・・』
『えー喜瀬のい! 何処行っちゃんだなー本当に、どっか入り込んじゃって・・喜瀬のいー!』 「あんの、廊下ご通行になるお方・・廊下をご通行になるお方! ちょとこれへお立ち寄りが願いたいでがすがなぁ~あ、ご通行になるお方ぁ~あ?!」 『(何だい変な...
「廓の法だって言やがらー、てめえなんぞに廓の法を言われてなー、そうでございますかって後へ引っ込むようなんじゃねぇや! 俺達ゃなー、ギャッと生まれて三つん時からこの大門へぇってるんだ、なー! 何処の女郎屋には何人なんて女郎が居て、何処の女郎屋では何処の女郎が御職をしてるが元は品川に居たとか新宿に居た、...
全くどうもあそこ行って、えー、いくら待っても来ねぇなんてくるとなー、えー、木に取られた木魚のように布団にぶっつわっ(座る)てねー 「う~う、いやだねーどうも、来るんじゃ無かったよー、なー・・こんな事ならお袋の寺参りでもすりゃぁよかった」 あそこ行ってそんな事を思い出すようじゃあもう駄目ですな。
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