Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


同人誌


毎月、小さな同人誌が、届けられていた。
短大の先生が主宰されているものだ。
私は無視していれば、その内来なくなるだろうと思っていた。
それでも毎月来ていた。
未納の金額はいくらだったろう。
とうとう、少しでいいから、払ってくれと、手紙が来た。
私は、全部は払えないので、3万円だけ振り込んだ。
そうしたら、先生から、お詫びのはがきが来た。
高額を負担させて、申し訳ないという手紙だった。
この先生は作家でもあって、何冊か本も出している。
しかしその内容は、ちょっと…というものでなかなか買えなかった。
でも、先生は大好きなので、結婚式にも出ていただいた。
ご自宅を探し当てたこともあった。
私の短大は亡くなtった。
世の流れというものだろう。
勤めていた先生方は、どうしたのだろう。
学部は残っているので、校舎に変わりはないだろう。
でも、何かさびしい。
帰るべきところを失った気がする。
今度の同人誌に、何か書いて送ろうと思う。
それでおしまい。
今月号も来たけれど、先生の好意だろう。
今は本も読めないが、何とか書いてみよう。
最後の同人誌。
さよならをするのは心に小さな穴ができたようだ。




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