Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


春を待つ


梅の咲く頃に
春の足音が聞こえる
君と手をつないで
花を見に行ったのはいつのことだろう


今年はまだまだ
冬のさなかだけど
枝の中には
春の訪れを待つ芽がある


「赤い花が好き」
君は言った
紅梅のように
頬を赤く染めながら


あの道を一人歩いてみる
北風が背中を打つ
あの日つないだ手は空虚で
君はもういない


離れていくと知っていたら
もっと愛を示すべきだった
僕の愛が心に秘められていることを
君は感じ取れなかった


声に出さなきゃ分からない
そんなことを僕は知った
たったそれだけのことなのに
たった一言でよかったのに


大宰府に飛んでいく梅の如きに
僕の愛も君に飛んで行け
いまさら何を言っても
あの日は帰ってこない


前に進まなきゃいけない
わかっていることだけど
梅の花の頃には
君を思い出すだろう


そして僕はこう言うだろう
「赤い花が好きさ」
その時誰といようとも
頬を赤らめた僕がいるだろう




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