Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


巣立ち


今日は私の卒業式
今 私はあなたから巣立っていく
見送る人はいないけれど
もう帰ることのないあなたの胸を
ぬくもりを私は忘れない


いつか決まっていた今日
恋をしていたのは私一人
あなたにはただの妹でしかなかった
世話をしなきゃならない幼子だった
よちよち歩きだった今までだけど


今は一人の大人として
歩いて行かなきゃいけない
巣の中には帰れない
暖かなその中を
飛び立たなきゃならない


帰りたいと思っても もう
あなたのそばには帰れない
あなたには愛する人がいる
その人も私を育ててくれていた
それがこんなにも苦しい


私のまなざしを見てくれていたら
まだ違っていたのだろうか
そんなことは滑稽なお芝居だけど
独り舞台は辛すぎる
まだ何もない方がよかっただろう


自分にさよならを言い聞かせて
涙を隠して
これからどうあなたに会ったらいいんだろう
あなたは私の巣立ちに気づくだろうか
もう空になったあなたと言う巣に


戻れない日々に涙を流しても
幻想があるだけだから
一歩が踏み出せない今
何を頼ったらいいんだろう
あなたをなくして


さようならを言うのは私一人
そんな言葉に気づかなかった
もう大人になったと言いながら
誰かを探しているのだろう
今はただ 悲しみに浸りながら




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