Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


初雪


年に1度しか得っていない田舎から
初雪の便りが届いた
あなたは今頃
どこで寒さを見ているのだろう
心には白い隙間風


あなたからの便りはない
当たり前のこと
あの時見送ったあなたの背中
それもまた冷たかった
最期の抱擁も冷たかった


白い息が流れていく
寒いねって言ったのに
春が来るといいねって言ったのに
そう言ったあなたはもういない
冷たい手を温めてくれたのに


いつものカフェに身を寄せれば
そこは温かな空間
いつの間にかコーヒーも冷めて
流れる音楽が恨めしい
向かいの席は空いたまま


こんなはずじゃなかった
そんな言い訳をしてみても
行ってしまった人は帰ってこない
何がいけなかったんだろう
探ってみても無意味なだけ


明日は田舎へ帰ろう
あなたに見せたかったあの町へ
そして作り笑いをする
あなたのことを胸に抱いたままで
初雪の大地を踏みに行こう




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