Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


黄昏の波


木枯らしが吹くにはまだ
季節は早いけれど
寒い風が吹いて
私の心をかじかませる


暖めてくれるあなたの手もなく
でも ぬくもりは消えず
追いかけるでもない私の
乾いたはずの目を濡らす


季節が変わるそのたびに
何を思っていたのだろう
まばゆい季節はもう過ぎ去って
それを追うように去って行ったあなた


あなたがくれたこの愛は
どこに捨てたらいいのだろう
まだ持っているこの愛は
どこに残したらいいのだろう


ガラスに映る私の影が
問い詰めてみても
そんな言葉さえも伝わらなくて
暗い通路をただ行くだけ


あの明るい日々がもう一度
戻ってきたとしても
私は恐れしか抱けない
どこに行くのかを知ってしまった今では


あなたを愛していた事実は
決して消えはしない
消すこともできないままに
どこに行こうというのか


寄せては返す波に
黄昏を追い求めて
ここに来たけれど
二人の影はもうないのに


深い愛にも黄昏があるとしたら
人は何を求めているのだろう
信じていた愛さえも
夜闇を迎えるというのか


好きだったあなたのメロディも
タバコの香りも
引いて行く波がさらって行く
ついて行けない私を残して




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