三遊亭金馬さん、裏話
- カテゴリ:お笑い
- 2009/03/08 13:28:48
今回も玉置さんの解説から紹介します。
この三代目金馬さんは三遊亭円馬師匠から 稽古をつけてもらった時期が有るんですが、円馬さんに付いて2、3年どさ廻りをしてたことが有るんでございます。
その時に金沢の一句という席で御難にあいまして、御難にあうと言いますのはお客様の入りが悪いんで、もう次の土地に旅立つこともできないと言う、当然お金もございません、お風呂にも行かれません。
金馬さんは朝野川という地元の川で、シャボンを持って泳ぎに行って体を洗った時期が有るんだそうです。 で、この朝野川の橋の袂で、ガマの油売りが口上をやってた、ところがこの口上が下手で下手でどうにもならない。
もういらいらした金馬さんは代わってそこでガマの油売りの口上をおやりになったそうです。 人はどんどん集まってくる、ガマの油は売れる、この本職のガマの油売りさんからおこずかいを貰った。
もちろん席亭へも師匠にも内緒でございます、でその晩金馬さんが講座に上がりました。 そうするとお客さんの中に、この橋の袂で金馬さんが口上をやってたのを見ていた方が寄席へ来てたんですね。
「おいおいおい! あのガマの油売ってた奴が今講座に上がってるよ」
とうとうその晩ガマの油売ってたのを師匠にばれてしまいましてね、もうとことん叱られたそうでございます。 話の中ではガマの油売りやったことありませんと言ってましたが、実は一度だけ金沢でやってるんです。
そりゃ お客さんも喜んだことでしょう^^