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ジュンチャン


ジュンチャンと世界を巡る 第117回はセーシェル


セーシェルは、アフリカ大陸から1300 kmほど離れたインド洋に浮かぶ115の島々からなるイギリス連邦加盟国の島国で、首都はヴィクトリアです。

国名は、フランスの財務大臣ジャン・モロー・ド・セシェルにちなんで名づけられました。

歴史ですが、セーシェルに関する最も古い記録は、7世紀から8世紀頃にアラブ人が来航したことで、1502年にはヴァスコ・ダ・ガマの第2回東インド航海において、アラブ人が活動しているのを目撃しましたが、当時はセーシェルに定住者は存在せず、無人島となっていました。

1742年にフランスは探検隊をセーシェルに送り込み、その際、その当時の首相の名から諸島の名前を「セーシェル」、最大の島をマへ総督から「マヘ島」と名付けました。

そして1756年にフランスが領有権を主張し、1768年にフランス領フランス島(現モーリシャス島)の属領として入植が開始され、セーシェルは以後有人島となったのです。

その後、1794年にはイギリス海軍が占領し、1814年にはパリ条約によってセーシェルはモーリシャスとともにイギリス領となりました。

1872年には民政総督府が置かれ、1903年にはモーリシャスから分離して単独の植民地となり、さらに、1948年には立法評議会選挙が実施されるなど、政治的自治は徐々に拡大していきました。

1976629日にイギリスから独立し、同時にイギリス領インド洋地域に属していたデロッシュ島、アルダブラ群島、ファーカー諸島がイギリスからセーシェルに割譲され、新政府は民主党と人民統一党の連立政権となり、民主党のマンチャムが大統領に、人民統一党のルネが首相に就任しました。

しかし翌1977年にルネがクーデターでマンチャムを追放して実権を握って一党独裁制を敷き、人民統一党は1978年にセーシェル人民進歩戦線と改称し、1979年には憲法を改正して正式に一党独裁となったのです。

その後、数度にわたってクーデター未遂が起きるなど政情不安が続く一方で、ルネ政権は観光開発に力を入れ、経済は成長を続けました。

ルネは2004年に引退し、副大統領だったジェイムス・ミッシェルが後継となり、その後も人民党政権は継続しましたが、202010月には野党連合が大統領選挙、議会総選挙ともに勝利し、43年ぶりの政権交代が実現したのです。(地球の歩き方)

地理ですが、セーシェルは赤道の少し南側に位置するインド洋上の孤島群から成っており、インナー諸島とアウター諸島の2つの島嶼群からなり、インナー諸島には、首都ヴィクトリアを擁する最大の島マヘ島(マエ島)や世界遺産「ヴァレ・ド・メ自然保護区」を含む2番目に大きなプララン島(プラスリン島)、ラ・ディーグ島といった有人島を含んでおり、人口のほとんどが居住しています。

気候ですが、セーシェルは赤道より少し南に位置することから、熱帯性気候となっています。

気候の特色としては一年を通して気温が高く、最高気温が2831度、最低気温が2425度で、季節は雨季と乾季に分かれており、114月上旬が北西風の影響を受けて湿度や気温が上がりやすい雨季、4月下旬~10月が南東の貿易風が吹く穏やかな乾季となっています。

雨季にはしばしば激しいスコールに見舞われますが、一日中雨が降り続くようなことはありません。

セーシェルの人口ですが、1962年に43750人だった人口は1986年には7万人、2017年には95000人となりました。

民族移動の歴史により、セーシェル国民の先祖はアフリカ系、フランス系、アジア系と多岐にわたりますが、住民間での長年の通婚の結果、わずかな印僑や華僑を除き、ほとんどがクレオール(言語、文化などの様々な人間社会的な要素の混交現象)化したセーシェル人として単一民族化していて、公用語はセーシェル・クレオール語、フランス語、英語の3つです。

ここから、観光に入ります。

まず、キュリーズ島です。

ゾウガメを見てみたい、触ってみたい、そんな方におすすめがキュリーズ島です。

この島には保護と繁殖のために、「アルダブラ環礁」から連れてこられたアルダブラゾウガメが生息していて、キュリーズ島全体が国立海洋公園として指定されているため、アルダブラゾウガメは園内で放し飼いにされており、近くで観察したり、触ったりしても良くて、運が良ければゾウガメの背中に乗ることだってできるそうです。

次に紹介するのは、セーシェルで4番目に大きい島である「ラ・ディーグ島」にある「グラン・アンス・ビーチ」です。

「グラン・アンス・ビーチ」は、2013年・2014年にCNNが発表した「世界の厳選ビーチ100」で映えある1位を獲得した、正真正銘世界一の本格ビーチです。

ダイナミック且つ手つかずの自然が残されており、海の水の透明度が非常に高いのが特徴で、年中波が高いため、遊泳やサーフィンは禁止となっていますが、その分、セーシェルの海をじっくりと眺め、堪能するには絶好のスポットです。

最後に、「ヴァレ・ド・メ自然保護区」です。

ここは「プララン島」中央部の原生林を中心とした小規模な保護区で、世界遺産にも登録されていて、島特有の鳥類や、爬虫類が生息していますが、保護区のシンボルとも言われるほど有名なのが、原始植生の名残とされるフタゴヤシです。

フタゴヤシは、約25年もの歳月をかけて最初の花をつけ、そこからまた長い年月を経て直径約50cm、重さ20kgにもなる地球最大の実をつけることで知られています。

まだセーシェル諸島が発見されていなかった時代には、この巨大で風変りな形をした実の殻がインドやスリランカ、モルジブなどへと流れ着き、人々を驚かせたんだとか。

フタゴヤシが自生しているのはなんと地球上でこの「プララン島」と「キュリーズ島」の2か所のみで、他の場所に移植しても枯れてしまうという不思議な特徴を持っているそうです。

 

次回も東アフリカの国々を紹介します。

引き続き気楽に遊びに来てください。( ^)o(^ )

 




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