Nicotto Town


ジュンチャン


ジュンチャンと世界を巡る 第118回はコモロ


 コモロはアフリカとマダガスカル島の間にあり、インド洋のコモロ諸島のグランドコモロ島(ンジャジジャ島)、アンジュアン島(ヌズワニ島)、モヘリ島(ムワリ島)で構成される連邦制の国家で、首都であるモロニはグランドコモロ島に位置していて、それぞれの島に自治政府があります。

 コモロには、おそらく最古の居住者であるマレー人およびバントゥー系のほか、アラブ人やシラジ人、マダガスカル人など多くの民族が来訪し、混血が進んでコモロ人という民族が生まれ、住民のルーツこそ多種多様であるものの、現代においてはコモロの住民は、コモロ人が97.1%2000年)を占めており、ほぼ単一民族国家となっています。

 コモロの歴史ですが、コモロに初めてやってきた人々については諸説ありますが、おそらくマレー人またはバントゥー系民族と考えられています。

 6世紀頃にはマレー系の居住が確認されており、バナナやココヤシ、カヌーなど多くの文化をコモロにもたらしました。

 その後、10世紀ごろからはアラブ人が移住しイスラム化が進むとともに、ザンジバル島やケニア海岸と同じスワヒリ文化が栄えました。

 1500年にはポルトガル人がこの島に上陸したもののすぐに姿を消しました。

 17世紀に入ると複数のイスラム系の小国家が興りましたが、18世紀後半にはマダガスカルの海賊の襲撃を度々受けました。

 1841年にはフランスがマホレ島を占領し、その後フランスは近隣諸島に影響を強めていき、1886年にはフランスが全コモロ諸島を保護領化したのです。

 1952年には議会が置かれ、徐々に権限を拡大していき、 1958年にはそれまでマヨット島のザウジに置かれていた首都をグランドコモロ島のモロニに移転することが議決され、1960年には遷都が開始されましたが、この過程で遷都に反対するマヨット島はほかの三島に対する反発を強め、対立が激化していきました。

 1974年には独立に対する国民投票が実施され、三島では独立賛成派が多数を占めたものの、マヨットではフランス領残留派が勝利しました。

 三島側は1975年には「コモロ国」としてフランスから一方的に独立を宣言し、アーメド・アブダラが大統領に就任しました。

 その後、クーデター等が続き、この国の政情は不安定のまま、2001年にはフォンボニ協定(コモロ和解に関するOAU枠組合意)の署名がおこなわれて新憲法が採択され、「コモロ連合」に国号が変更され、このときに連合大統領は3島から輪番制で任命されることとなったのです。

 地理ですが、コモロ諸島はすべて火山島であり、なかでもグランドコモロ島の最高峰であるカルタラ山は数十年に一度の噴火を繰り返しており、2005年にも噴煙を10km以上も噴き上げる大規模な噴火が起きました。

 全域がサバナ気候に属し、明確な雨季と乾季が存在し、5月から10月が乾季で冬に当たり、11月から4月が雨季で夏に当たり、降水量は地域により差があるものの基本的に非常に多く、年間降水量はカルタラ山の一部では8700にまで達し、気温は平均26度で変動が小さく、日照時間は長いが湿度も高いです。

 経済ですが、通貨はコモロ・フランで、一人あたり国民所得はわずか760ドル(2017年)にすぎず、後発開発途上国の一つで、ほぼ農業しか産業がない状況にもかかわらず、人口密度は1km2あたり344人(2015年)と非常に高く、しかも人口増加率も非常に高いため、人口過剰が深刻な問題となっているのです。

 農業はプランテン・バナナ、キャッサバ、豆類、パンノキ、タロイモなどを組み合わせた小規模の自給農業が主で、輸出産物の多様化や観光振興に取り組んでいますが、外国からの援助および在外コモロ人からの送金に頼る状況です。

 ここからコモロ観光に入ります。

 まず、カルタラ山です。

 モロニで最も高い山である標高2361mのカルタラ山は、現在も噴火を繰り返している活火山です。最近の噴火はおよそ10年前で、その時の火山活動によってできた大きなカルデラを間近で見たり、

 溶岩が海にまで流れ出た様子を観察することもできます。

 ハイキングしながら頂上まで登れば、美しい青空の下でコモロの絶景を一望できます。

 次に、モロニ国立博物館です。

 コモロの首都・モロニのダウンタウンの中心に位置するモロニ国立博物館の一番の見所は、1mほどの大きさの幻の魚といわれる深海魚シーラカンスの剥製です。

 コモロでは今まで30体以上のシーラカンスが捕獲されましたが、生きたまま捕獲されたことはまだないのだとか。

 残念ながらシーラカンスの動いている姿を見ることはできませんが、じっくり剥製を観察するのも楽しいし、幻の魚を一目見るためにたくさんの観光客が訪れる定番の観光スポットです。

 最後に、ムツァムドゥの要塞です。

 ムツァムドゥはコモロ第二の都市で、2006年から2011年までコモロの大統領を務めたアフメド・アブドラ・モハメド・サンビの出身地です。

 そんなムツァムドゥには、18世紀の後半になるとマダガスカルから海賊がやってくるようになりました。

 その海賊から国土を守るために建てられたのがこの城壁で、この頑丈な城壁は、コモロの歴史を物語るうえで重要な遺産になっています。

  次回も東アフリカの国々を紹介します。

 引き続き気楽に遊びに来てください。( ^)o(^ )

 

アバター
2022/11/09 09:52
https://www.youtube.com/watch?v=hGMsThVwJfE (国立天文台から生配信)

11/8の月食が観られます 



月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.