先週、金曜日に書いた「カップヌードルごはん」発売休止の件。
日経トレンディネットに「カップヌードルごはん」の味についての記事が載っていました。
掲載されていた記事によると以下のような内容だった。

日清食品は2010年8月16日、「カップヌードルごはん」と「カップヌードルごはん シーフード」の近畿地区での先行販売を開始した。カップめん市場でトップの座に君臨し続ける定番中の定番「カップヌードル」と、それに次ぐ人気を誇る「カップヌードル シーフードヌードル」の味をご飯で再現した電子レンジ調理食品だ。

　同社ではこれまでも「GoFan」など電子レンジで作る即席カップライス商品を出しているが、今回の注目は、なんといってもあの「カップヌードル」の味を楽しめる点。
開発を手がけたのは、電子レンジ調理食品、なかでも「セット米飯」と言われるご飯モノに取り組んできた同社のマーケティング部第6グループ。
ブランドマネージャーの武田宣利氏は、カップで作る炊き込みご飯の「GoFan」シリーズも手がけた、いわばセット米飯のエキスパートだ。
 

　「『GoFan』は電子レンジ調理食品としてはよく売れたのですが、あくまでも小さな市場の中でのヒット」と武田氏。
というのも、カップめんの市場規模が約3819億円なのに対し、電子レンジ調理食品は約68億円と50分の1以下なのだ。

　しかし、「電子レンジの家庭への普及率は94%を超えており、レンジ食品は一定の熱量で加熱し続けられるメリットがある。
とにかく試してもらうことで味や手軽さをアピールできれば、市場が広がると考えた」（武田氏）。
そのきっかけとして白羽の矢が立ったのが、“カップヌードルの味”だったというわけだ。

　「日清にしか出せない味はないかと考えたときに、大きな資産として『カップヌードル』があった」（武田氏）。
さらに、「カップヌードルなのにごはん」という意外性も興味を引くと考えたそうだ。
「技術的には『GoFan』シリーズでご飯をスープで炊き込む電子レンジ食品のノウハウができ上がっていたため、開発テーマを『いかにカップヌードルらしい味を再現できるか』に絞ることができた」と武田氏は振り返る。

シンプルな味だけに、再現が難しい秘密は「フライ麺の風味」にあった！

　「カップヌードルの味は、基本的にはローストしょうゆとコショウ。だから、それを利かせれば、おいしいものはできる。
実際、最初からそれなりにおいしいものはできたが、どこかカップヌードルと違っていた」（武田氏）。そして、59種類もの試作品を作った。
 

　そのなかで武田氏のチームが発見したのが、フライ麺の風味。
カップヌードルの味はスープだけでなく、麺の風味も重要な要素だったわけだ。
さらに、コショウの風味の強さなどを調整して、「カップヌードルごはん」ができ上がった。

　一方、「特徴をつかみにくかったカップヌードルに比べると、シーフードは独特で複雑な味付けなので再現は比較的ラクだった」と武田氏。
シーフードは、スープのポーク、具材の海鮮風味、めんのチキン風味が合わさった複合的な味付け。
そして、何よりのポイントは、風味付けに使われている紅ショウガだという。
特徴が際立っているからこそ、ご飯でも再現しやすかったのだそうだ。
実際食べてみると、たしかに紅ショウガの風味が、シーフードヌードルにおいて重要な役割を果たしていたことに気がつく。

　近畿地区で先行販売するのは、1つには、関西が日清食品発祥の地で、もともとファンが多いため。
人口1人当たりのカップヌードル販売食数が最も多いのも近畿地区なのだそうだ。
また、どのくらい売れるかを予想するのが難しいため、まずはエリア限定にして売れ行きを見ながら販売したいという考えもあるのだろう。
レンジ調理食品をトライしてもらうのが狙いだから、欠品は避けたいところ。年内には全国に拡大する計画で、ラインアップも増やしていくという。

　パッケージにはカップヌードルを想起させるデザインをプリントしているが、形状はGoFanと同じ角ばったものを使用。
「あまり似せすぎるとカップヌードルと間違われるが、イメージは共通のものにしたい」という意図だ。

作り方は簡単、調理時間はカップ麺と同等ポイントは「とにかくよく混ぜる」

　作り方は簡単。容器に水と具材、スープ、米を入れてかき混ぜ、ふたをして電子レンジで5分半。
2分ほど蒸らしたら、ふたを開けて香味油を入れて、よくかき混ぜれば出来上がりだ。
全部で8分ほどかかるのでカップ麺に比べて手間のようだが、カップ麺の湯を沸かすところから考慮すれば、調理時間はあまり変わらないだろう。

　作る際のポイントとしては、水の中に具材とスープを入れた後、よくかき混ぜること。スープでご飯を炊き込んで作るので、よく混ざっていないと出来上がったご飯の味にもムラができてしまう。
さらに米を入れた後もよくかき混ぜる。これさえできていれば、あとは電子レンジにおまかせだ。