野菜は「塩冷凍」で鮮度をキープ!①
- カテゴリ:レシピ
- 2020/05/01 22:36:21
野菜は「塩冷凍」で鮮度をキープ。
ブロッコリーや枝豆、葉物も
( 扶桑社2020/04/29 20:38 )
食材を使いきるためには、冷凍保存して上手に使うのが有効。
冷凍に向かない野菜は塩をプラスすることで解決します。
ここでは野菜の鮮度をキープできる「塩フリージング」の方法をご紹介します。
野菜を塩フリージングする方法
塩もみや塩ゆでで余分な水分が抜け、キュウリやモヤシなど冷凍に向かない野菜も冷凍が可能に。
野菜の色みや食感が保たれるのも特長で、とくにインゲンやブロッコリーなどの緑黄色野菜は新鮮なものと変わらない色みに!
●ゴロゴロ野菜は「塩ゆでする!」
鮮度をキープしたまま野菜を保存できる「塩フリージング」
インゲンやアスパラ、葉物野菜、根菜などのかための野菜は、水の量の1%の塩を加えた熱湯で10秒を目安にゆでて。
一度にたくさん入れると湯の温度が下がるので、少しずつゆでるのがポイント。
枝豆やトウモロコシは、やや強めの塩分で、ゆで時間を長めにするとよりおいしく。
たっぷりの水を沸かして水の量の1%の塩を加えたら、熱湯に野菜を少しずつ加え、10秒を目安にさっとゆでます。
ゆで上がったら野菜をザルに上げて水気をきりしっかり冷まします。
冷凍用保存袋に薄く平らに並べ、空気を抜いて冷凍しましょう。
●栄養満点なニンジンは食感も変わらず冷凍向き
カロテン(ビタミンA)が豊富で栄養満点、料理の彩りにも大活躍。
冷凍しても色や食感が変わらず、切り方を変えて冷凍しておくと、料理の効率がぐんとアップ!
・冷凍方法: 5~6mm厚さの輪切りや半月切りなどに切り分け、沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げて冷まし、冷凍します。
・使い方: 肉ジャガやカレーなど、加熱調理するものはそのまま加えてOK。
解凍する場合は冷蔵庫に移して数時間おくか、袋ごと流水解凍しましょう。
●余りがちな大根は新鮮なうちに冷凍保存!
丸ごと買うのが経済的でも、使いきれずに余りがち。
時間がたつと水分が蒸発してスが入り、味も落ちるので、新鮮なうちに冷凍保存するのがおすすめです。
・冷凍方法: ひと口大の乱切りや角切りにし、沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げて冷まし、冷凍します。
・使い方: 豚汁などの汁物、筑前煮などの煮物などに、凍ったまま加えて加熱するだけ。
大根は凍らせると短時間で味がしみやすくなりますよ。
●使いやすい形状にして冷凍すれば、タマネギは最強!
常備野菜ナンバーワンのタマネギは、そのままでも冷凍可能ですが、使いやすい形状にしておくひと手間で、さらに使い勝手バツグンの最強お助け素材になります。
・冷凍方法:くし形や、小さめの乱切りにし、沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げて水気をきり、冷凍しましょう。
・使い方:凍ったまま、カレーやシチュー、肉ジャガなどの煮物に加えるほか、酢豚やショウガ焼きなどの炒め物にも活用できます。
●オクラは、塩ゆですれば幅広く活用可能!
鮮やかな色みやシャキシャキした食感を生かすなら、塩ゆでするのがベスト。
刻んであえ物にしたり、そのままの形を生かして加熱したり、幅広い料理に重宝します。
・冷凍方法:塩(分量外)でこすり洗いし、ガクを除き、沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆでる。
ザルに上げて水気をきり、冷めたら冷凍します。
・使い方:冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍して小口切りや粗みじんに切り、おひたしやあえ物に。
そのままで炒め物や煮物に使っても◎。
●枝豆は塩分多めのお湯で長めにゆでて
解凍してそのまま食べる枝豆は、ほかの野菜に比べ塩分を多めにしたお湯で、長めにゆでるのがポイント。
旬の枝豆を自宅で冷凍するとおいしさ格別です。
・冷凍方法:枝豆の重量に対して12%の塩をふってこすり、1リットルの熱湯に入れて3分半~5分ゆでましょう。
ザルに上げて冷まし、冷凍用保存袋で冷凍します。
・使い方:冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍します。
そのまま食べるほか、サヤから出して炒め物やスープの具などにも。
●トウモロコシは買ってきたらすぐに塩ゆでを!
トウモロコシは鮮度が命。
時間がたつと、栄養も風味も大幅に落ちてしまうので、買ってきたらすぐに塩ゆでし、使わない分は実をそいで冷凍するのがいちばん。
・冷凍方法:沸騰した湯に対し1%の塩を加えて5~6分色よくゆでて。
冷水で冷まして水気をよくきり、実をそぎ取り冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
・使い方:凍ったままスープや、米に混ぜて炊き込みご飯にするのがおすすめ。
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水解凍し、サラダなどにも使えます。
●料理が華やかになるグリーンアスパラもしなびる前に冷凍して
冷蔵保存すると、みるみるしなびてしまうアスパラ。買ってきたらすぐにさっと下ゆでし、冷凍を。
色鮮やかで食感もよく、料理がぐんと華やかに。
・冷凍方法:根元のかたい部分は皮をむき、食べやすい長さに切ります。
沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げ冷まし、冷凍しましょう。
・使い方:凍ったまま、炒め物やラタトゥイユに入れて加熱したり、ベーコンや豚バラ肉で巻いてフライパンで焼けば、さっと一品完成します。
●インゲンは食感アップのために塩ゆで冷凍がおすすめ
水分が少ないので生のままでも冷凍できますが、さっと塩ゆですると色鮮やかになって食感もアップ。
キヌサヤも同様に冷凍保存でき、料理のアクセントに重宝します。
・冷凍方法:筋を除き、食べやすい長さに切ります。
沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げて冷まし、冷凍用保存袋で冷凍します。
・使い方:肉ジャガやスープなどの彩りには、凍ったまま加えてさっとひと煮すればOK。
サラダやあえ物なら、冷蔵庫や流水で解凍しましょう。
●ブロッコリーの栄養は塩ゆで冷凍でキープして
冷蔵保存では、ビタミンがどんどん減少し、つぼみが開いて食感もダウン。
実がギュッとしまった新鮮なうちに、さっと塩ゆでして冷凍し、栄養をキープしましょう。
・冷凍方法:小房に分け、茎はかたい皮をむき食べやすく切ります。
沸騰した湯に対し1%の塩を加えて10秒ゆで、ザルに上げ冷まし冷凍用保存袋で冷凍しましょう。
・使い方:冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水解凍し、サラダやつけ合わせに。
炒め物や煮物には、凍ったまま加えて加熱すればOK。
※塩フリージングした食材の保存期間は冷凍で約1か月です
<監修/濱田美里(料理研究家) 撮影/山川修一、山田耕司 取材・文/ESSE編集部>