退魔除霊師 ~ネコマタノシマ~ (10)
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/09/20 21:16:24
「じゃあ、エコちゃんの匂いする方へ行ってみますか」と言う訳で、私達が辿り着いたのは、島唯一の港だった。
ロクがイエルグシア達に絡まれていた あの港である。「おっかしいなぁ? ここが一番、匂いが強いけど、暑いから海
水浴でもしてるとか?」『エコは、水が苦手なんですよぉ。まさか、海に落ちて溺れたん
...
藍姫は、しがない駄文書きです (゚▽^*)-☆
この本棚には……
「自作小説」には、 私の自作小説が、
「詩/小説」「マンガ」には、オススメ本が収納されています♪
※題名に★は イベントブログ、<B>は ブログネタです^^
「じゃあ、エコちゃんの匂いする方へ行ってみますか」と言う訳で、私達が辿り着いたのは、島唯一の港だった。
ロクがイエルグシア達に絡まれていた あの港である。「おっかしいなぁ? ここが一番、匂いが強いけど、暑いから海
水浴でもしてるとか?」『エコは、水が苦手なんですよぉ。まさか、海に落ちて溺れたん
...
「本当は、犬神になる方が、効率いいんだけどね」『犬神と言うのは、ロクの憑きモノですわね。変身するのですか?』「うん」末さんの言っていた通り、ロクは、犬神を身に憑けているのだ。生まれつきだと言っていたけど、どうして、そんな物騒なモノが、
ロクに憑いているんだろう。妖かし殺しを生業にしてきた先祖が、呪わ...
『さあ、参りましょうか』しばらくして、広場に集まったモノが 粗方いなくなったのを確認
して、オケは 体を伸ばしながら、そう言った。本当に、私達と一緒に来る気なのだ。『オケ。貴方、お忙しいのではなくて?』『暇ですよ。もう暇で暇で、退屈の虫が、真夏の蝉のように ジリ
ジリ鳴いています。かくなる上は、ロ...
『あれは、キノシタマツゴロウさんが、この島に来て直ぐの事です。
うららかな春の宵の口、長老は、島に恐ろしい災厄が もたらさ
れると予言されました』オケは、遠くを眺めるように目を細めた。その予言なら私も知っている。
春先に遭った自然災害の予言だ。「災厄って……」『津波で...
明るい陽光の下から、暗い室内へ。
私達、猫又族は、目が慣れるのに時間はかからないけど……。ロクが入り口で立ち止まって、一瞬、目を細めた。『ロク、こちらですわ。中は暗いですから、足元、気をつけて』「うん、ありがとう。でも、オレなら大丈夫だよ。これでも夜目は
利く方なんだ」...