Nicotto Town


藍姫の本棚♪


藍姫は、しがない駄文書きです (゚▽^*)-☆
この本棚には……
 「自作小説」には、 私の自作小説が、
 「詩/小説」「マンガ」には、オススメ本が収納されています♪
※題名に★は イベントブログ、<B>は ブログネタです^^

退魔除霊師 ~ハナ~ (11)

暗い墓所を小走りで駆け抜け、仄かに明かりの灯る本堂へ
辿り着くと、幾分、ましな気分になっていた。夏香が何を考えているのか分からなければ、問いただせば
いい。俺だって、あいつの“お兄ちゃん”なのだから。さてと、春彦と坊主はどこにいるんだ?
と言うか、案内もなしに勝手に寺殿に入り...

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退魔除霊師 ~ハナ~ (10)

「えっ! マジっすか?! それって、どんな……あっ!」思わず上げた声が、自分でも恐ろしくなるくらい夜の墓地
に響き渡り、俺は、両手で口を塞いだ。……兄さんと坊さんの視線が痛いです。が、俺に構っている場合ではないと判断したのか、春彦は
俺の存在を...

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退魔除霊師 ~ハナ~ (9)

まあ、事前に点けてみなかった俺も悪い訳で……。俺は、足元を照らす春彦の灯りを頼りに行く事にした。それほど広くなさそうな墓所だ。
はぐれて迷子になるような事もないだろう。「こちらです」懐中電灯の光に照らされた墓標は、まだ真新しい感じがした。「夏香さんは、毎年、この時期になる...

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退魔除霊師 ~ハナ~ (8)

「分かったって、何が?」「ナツの建てた墓のある寺」「……えっ?!」さっきの電話で、そんな話を?
無駄に顔の広い夏彦の情報網が役に立ったみたいだ。「蓮《レン》さんが、ナツから聞いていたんだって。先方に話
 を通してくれたから、これから行ってみよう」蓮と言うのは、辻堂家の墓の...

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退魔除霊師 ~ハナ~ (7)

「おかしいな」「だろ! なんで、夏香は、ちぃ兄の墓なんて……」「いや、そうじゃない」「は?」春彦は「そうじゃないんだ」と、苛立たしげに もう一度言うと、
自分の首の後ろに手の平を当てた。手が冷たい春彦は、何か考える時、頭を冷やすように自分の
首の後ろを摩る癖がある。おそら...

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