Nicotto Town


藍姫の本棚♪


藍姫は、しがない駄文書きです (゚▽^*)-☆
この本棚には……
 「自作小説」には、 私の自作小説が、
 「詩/小説」「マンガ」には、オススメ本が収納されています♪
※題名に★は イベントブログ、<B>は ブログネタです^^

眠れる森の赤頭巾 (6)

そこに至るまでの期待が大きすぎた為か、10年ぶりに思い出の
公園を見た私の胸中は複雑だった。公園の半分は、多目的用途の小さなグラウンドに変身していた。
大きな夜間照明も付いているから、深夜でも さぞ明るい事だろう。
綺麗に塗装された真新しい遊具も設置され、公園全体から明る
く、さっぱりした印象を受け...

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眠れる森の赤頭巾 (5)

真新しい白衣の下に赤いスーツ。
ジャケットのボタンが一つ、中途半端に穴に掛かっていた。
スカートにも座り皺以外の筋がついている。赤い服……赤頭巾だ。
この女は赤頭巾だから、狼に食べられて……いいえ、彼女は、
赤頭巾ではなく狼の方だ。森は、前の学...

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眠れる森の赤頭巾 (4)

どれくらい眠っていただろう。
枕元に置いた携帯に手を伸ばすと、私は、時間を確かめた。
……まだ、ピカゴンが熱弁をふるっている時間だ。私は、ぼんやりと天井を見上げて、安堵の息を吐き出した。眠りが深いと悪夢の影はない。
短い時間だが熟睡できたのだろう。赤頭巾が出るどころか、目...

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眠れる森の赤頭巾 (3)

由良崎が黒板に“あかずきん”と大きく書いた。
すぐ横には“夏は夜”と言う枕草子の現代訳が縦書きしてある。
それとは区別する為に、あえて横書きにしたのだろう。「赤頭巾と言えば、有名なのはグリム童話だな。みんなも知って
 いる通り、最後は、狩人が赤頭巾とお...

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眠れる森の赤頭巾 (2)

《赤頭巾の憂鬱》
 
「……りん、さ……りん」前に後ろに、小刻みに揺すられている。先程まで目の前で繰り広げられていた凄惨な出来事が、少し遠
くなり、私は、それがただの夢であった事に気付いた。今は、どこまでも続く真っ暗闇。勿論、単に私が目を閉じて...

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