退魔除霊師 ~タネ~ (13)
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/09/18 23:46:28
月が隠れてしまった所為か、瑞希さまの瞳が暗さを増す。妖かし達が思う畏れとは違うけど、あたしも ちょっと瑞希さま
は怖いと思う。凄みがあると言うか、次元が違うと言うか。この人がトップなら、妖かしは大人しくなって、あたし達はや
る事がないんだろうなぁなんて考えたりして。槌の子一号が持って来た携帯をしっか...
藍姫は、しがない駄文書きです (゚▽^*)-☆
この本棚には……
「自作小説」には、 私の自作小説が、
「詩/小説」「マンガ」には、オススメ本が収納されています♪
※題名に★は イベントブログ、<B>は ブログネタです^^
月が隠れてしまった所為か、瑞希さまの瞳が暗さを増す。妖かし達が思う畏れとは違うけど、あたしも ちょっと瑞希さま
は怖いと思う。凄みがあると言うか、次元が違うと言うか。この人がトップなら、妖かしは大人しくなって、あたし達はや
る事がないんだろうなぁなんて考えたりして。槌の子一号が持って来た携帯をしっか...
「こんなにいるのか。夏香さんが植えていた種が何か分かる
モノは……」ロク先輩がそう言った途端、一斉に槌の子の大群が喋り出し
た。一匹でも声が大きくて五月蝿いのに……。耳を塞いでみたけど、あまり変わらない。あたしの、と言うかみんなのイライラが頂...
「夏香さんと連絡を取ってみます」來夢お姉さまが、電話を掛けに本殿へ向かった。
そうよね。この神社の敷地内は、基本的に携帯禁止だから。「夏香さん……何、する気なんだろう」不安げな螢都お姉さまが、ぽつりと呟く。「八重さまの事と関係があるなら、あまり良くない事でしょうね」小太刀...
「もう、いい加減にしてよね。あんたの秘密主義には、正直
ムカつくわ!」隠し事や嘘が嫌いな螢都お姉さまに、ビシッと指をさされ、
ロク先輩は困ったように頬を掻いた。「なんだ。聞いてたのかよ」「ひ、人聞きの悪い事、言わないで! 聞こえたの! ロク
ローの声が大きすぎるの!」『炎姫殿も声が大きいようだ...
「どう言う事? エコちゃん、少し落ち着いて」ロク先輩が、猫又の頭を、耳を、頬を、顎を、順に なぞるよう
に触れていく。呼吸の荒かった猫の妖かしは、うっとりと目を閉じ、ロク先輩
にされるがままになっている。あ、先輩のゴッドハンド……いいなぁ。いつの間にか、ロク先輩の向こう側...