禁断の恋・完結編
- カテゴリ:30代以上
- 2013/06/05 05:51:47
(前ブログの続き)
一昨日の夕方、オレは、ジュンク堂書店で座り読みした、『民法・内田貴著・東京大学出版』に酔った。本に酔う、実に人生2回目の経験・・・
内田教授の文才によるものなのか?中世ヨーロッパの人権抑圧に犠牲になった無辜の民の声なき声が、革命的法典、フランス民法典を成立至らしめるに至ったという、オレでも知っていた歴史的解説の下りに差し掛かった時、オレは教授の紡ぎ出した文章に震えた。
多面的でありつつ個々特別な事象を判ずるに必要かつ充分な法典の、高さ広さ深さ。オレは遥か高みを目指したゴシック様式の建造物が、それ自体は人民搾取の結果作られたものだとしても、フランス民法典という形で高みへ、否、宇宙とは言えないまでも、銀河としてこの世界に見える形で昇華されたという仮設に震撼した。
『民法、とんでもなくスゲエ』
日本の民法は、明治維新の流血を知っている気鋭の日本人法学者3名によって、ボアソナードが起草したフランス型の法体系に、ドイツの民法典の理念を盛り込んで作られた。
それから約120年、改訂はあるものの、骨格は変わっていない。
『ヤベエ、この本にハマったら、オレは民法の勉強しかしなくなる』
まさに禁断。オレが目指す試験の科目は、法令だけで6科目ある。民法の配点は全体の25パーセントだから、資格を選ぶか学問を選ぶか、の世界になってしまう。
しかし、どうしても4分冊のうち1冊は読んでおきたかった。
昨日、仕事後、オレは図書館に行った。名著であるから、本棚にあった。
オレは、生まれて初めて恋した女子に手紙をもらう少年の気持ちで、一巻二巻を借りた。
昨日の続きを読んだ。
やはりこの本は、ファンタジーだった。
~契約という概念は一個の場合は見やすいが、それが有機的に社会全体に広まっていると、認識しづらい。しかし、数え切れない物の、ひとつひとつに、契約は存しているのであり、謂わば、契約という名の星団が瞬時瞬時に形を変え、滅して、次の瞬間にはある契約は存続し、他は更新される~
オレのこころはまるで、結婚が決まった従姉妹から、「ありがとう。ホントは好きだったの。でもさよなら」と言われた刹那に頬に接吻された少年のごとき、驚きとときめきと、納得の世界に入り、ついには没我していた。
オレは推測した。
『三島も・・・。東大法学部卒の三島も、若き日、この法律の銀河性に打ち震えたのではないか?世界が瞬間に滅して、また次の瞬間に生ずるという仏法唯識の考えも、もしかしたら、民法典からインスパイアされたのでは?』
law は法と訳されたが、法とはもともと、現世を規律する体系という意味の仏教用語である・・・。
今、借り物の内田民法は、豊饒の海と並んでオレの本棚にある。
しかし、それは、10日間のこと。
オレは内田民法と、しばらくサヨナラして、合格するまで、もっと泥臭い、つまり合格るためだけの生活に戻らなければならない。
オレは悠々自適ジジイではない、資格を取らねば年収150万以下の暮らしが続くのだ。
恋する従兄弟に、オレは告げた。
「お幸せに。だけど、オレが書士になったら、旦那と3人で、語り合おう」
ヤベエ、本来は勉強時間の朝5時台にブログ書いてるようじゃ、合格覚束ないじゃんかよおおwww
了
*説明のことばは本文を引用してませんwww
おそらく正統的な理解に立ってませんwww
まったく法科の授業を覚えていません・・・
あひゃー恥ずかしい><
岩太郎さん、試験合格できると良いですね!
応援しています~^^
合格 という輝かしい光の輪が回っている筈…応援してますΣ祈ってますΣ
素晴らしい内田先生の民法の本、わたしも読んでみます。
私が大学で法学の授業をとったときは「フェミニズム」の話ばっかでww
面白かったよ。
「カバチタレ」興味があるけど、絵が好きでなくて読んでないです。
またドラマで復活してくれるといいのだけど。