カラオケスナックで、さとうきび畑を歌うという事
- カテゴリ:音楽
- 2015/12/31 20:50:06
世の中には、いろいろな条件が重ならないと成就しない事が存在する。
まず、オレが、カラオケスナックに行く事自体が珍しい。オレは酒を飲まないし飲めないからである。しかし、昨夜は、学校の先輩が定年退職して趣味でやっている店に呼ばれ、行ってきた。
先輩(マスター)に、客は2人。ひとりは顔見知りのFさん。おそらく45歳前後の、良く稼ぐ働き者の鉄筋工である。もうひとりは、Fさんの会社の人らしく、65歳くらいのおとなしい人だった。
Fさんは、マスターに、この歌を歌ってくれ、あの歌を歌ってくれと頼んでいる。マスターはあれこれ理由を付けて断っていたが、2,3曲歌わされた後。
「さとうきび畑、いい歌だよなあ、マスター、歌ってよ」
Fさんの依頼のお鉢が、何とオレに回って来た。
「A(オレのこと)、歌えるか?」
「うーん。カラオケでは一度も歌ったことがないですが・・・」
しかし、2曲断ったこともあり、オレは深く考えもせず、マイクを握ってしまった。
「ヤバイ!」
気付いた時は、後の祭りである。さとうきび畑という曲は、長い。カラオケだから短いバージョンのはずだが・・・
最初のうちは、それなりに感情を入れて歌っていたが、なかなか終わらない。
ひょっとすると・・・
「ものすごい長いかもしれません!」
ほとんどない曲と曲の間で叫び、オレの心は周りに迷惑をかけるのではないかという罪意識でいっぱいになり、歌どころではなくなってきた。
しかし・・・
オレは、だんだんと気付き始めた。
この鎮魂の歌を、軽々しい気持ちで歌ってはいけない。
オレは、いったん、周囲への気遣いのスイッチを切って、歌に集中した。
歌い進めているうちに、オレはこんな事に気付いた。
歌の作者のお父さんは戦争で死んでしまった。しかし、お母さんは生きて作者を育てたのだ、と・・・
いつのまにかオレの咽喉と声帯は、自己表現自己満足の領域を出て、生への深い畏敬への念に包まれていた。
そして、曲は終わった。
2人の客は、腹を立てるでもなく、一回しかない拍手のタイミング、エンディングにパチパチパチと手を叩いてくれた。
「ありがとう」
Fさんのことばを、マスター(オレの先輩)が茶化した。
「他の店でこれやったら、出禁(出入り禁止)くらうかもしれないぞ。ひとりカラオケの店でやれ」
さとうきび畑、フルバージョン10分19秒。
もう、きっと、人前でふたたび歌うことはないだろう。
オレは、何とも不思議な気持ちで、店を出た。
フルバージョン、長そうですが聞き応えはきっとあったんでしょうね♪
私も聞いてみたかった≧▽≦
リクエストですもの^^いいじゃないですか♪
知らない歌だったのでGOGOってみました。 聴いたことは在るけど難しい歌ですね。
青ちゃんがうたうとこ^^聞いてみたかったな~男性の声は渋くていいかも。
奄美とか。。。
どこかで聞いたことあるような題名だってので。
そっか、フルで10分以上もあるんだねぇΣ(゚д゚lll)
私が聞いたことあるような記憶の中では数分だったので。。。
これは演歌じゃないよね?
友人が「ど根性ガエル」か何かがいつまでも終わらなくて涙目で歌い続けてた記憶がw
気合い入れて歌わないといけない歌だね^^;
全部聞いたことないです。次は私のために歌ってくださいw