リア釣りの思い出 その5 ブラックバス
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2016/07/30 13:29:55
オレの釣りの原点は、小2の時、多摩川登戸付近で、クチボソ(関西ではモツゴ)を釣った事であるが、現在に続く釣りの原点は、実は、ブラックバスにある。
197×年、中1のオレは、釣りのバイブルとも言える名著、『フィッシュ・オン(開高健著・新潮文庫刊)』に出会ってしまった。
~魚は、エサを使えば簡単に釣れる。つまり、芸術性が低い。疑似餌(ルアー)で釣ってこその釣りであり、反自然であり、芸術である~
~魚は基本、キープしないでリリース。君臨すれども、統治には興味がない~
そんな内容の本を読破し、一気に、12歳のオレは開高健教の信者になった。
狙うは、当時まだ、全国の河川にゲリラ的放流が心なき釣り師によって行われる前の、神奈川県芦ノ湖、津久井湖相模湖、ぐらいしか生息していなかった、ブラックバス(ラージマウスバス)である。
~神奈川県芦ノ湖以外ニブラックバスノ放流ヲ禁ズ~
この法律(条令?)は、まだ生きていると思うのだが・・・
つまり外来魚はまだ、現在のように忌み嫌われてはおらず、ブラックバスを釣ってリリース、が、オレの夢になったのである。
オレは地元の先進的な釣具屋にダッシュし、ルアー釣りの道具を一式そろえた。お年玉貯金ができない訳である。
そして、芦ノ湖に2回、津久井湖に3回、相模湖に3回、ルアー釣りに出かけたが、全部ボウズ(0匹)ww
「岩太郎、そんなにバスが釣りたいのか?」
釣りブログに何度か登場したY君が、中2の夏休みの直前、声をかけてきた。
「もちろんさあ」
他にも、バス釣れない同級生が4人集まり、総勢6人で、元箱根にあるY君の伯父さんの別荘にお邪魔することになった。
「いいのか?押しかけて?」
「いいんだよ。あの大きな別荘は、箱根駅伝の時はJ大の宿舎になるんだから」
さすが真のお坊ちゃまY君、太っ腹である。
釣行前日、オレたちは、吉祥寺にルアーを買いに行った。当時、ジョージには、激安有名釣具店が軒を並べていたのである。
オレの釣り旅行の予算、交通費を除いて3000円、みんなは、200円300円のルアーを買った。少年ジャンプが90円の時代である。しかし、Y君は違った。必殺バスルアー、ジッターバグ1200円お買い上げ!さすがお坊ちゃま。しかし、オレは、考えた。
『ルアーでケチってバスが釣れなかったら、それこそナンセンス、箱根の旅先でケチな思いをすればいいんだ』
オレは、なけなしの伊藤博文1000円札を取り出し、憧れのルアー、へドン社製ソニック黄色980円を買った。
良く晴れ渡った夏の翌々朝、元箱根桟橋午前5時45分前後。
オレの竿が、ガクンとしなった。ルアーはもちろん、へドンのソニック。大物だ、なかなか姿を見せない。格闘数分、ランディングしたのは、藻の色と同化した緑色のブラックバス、43.5cm。
しかし、何たることか!そいつは、ルアーを丸呑みにして、結局リリースできず。殺してしまった。そいつは殉教者のように桟橋の上に横たわり、いいなあ、いいなあ、と言う級友たちのことばをよそに、オレは、Y君の釣りっぷりだけに憧れていた。
Y君、ジッターバグで20~30cm級を3匹キャッチ&リリース。
ああ、この歴然たる違い!
オレのブラックバス最大は、この時のものであるが、リリースできなかった悔しさ、それが、以後の釣り人生に大きな影を落とすことになるのであった。
それにしても長いねえ、文章がwww
なんか、小学生の釣りのアニメ思い出しましたw
食べられない魚ではないらしいですが、好んで食べる人はあまりいないんでしょうね。
すみません、釣りのお話を書かれているのに、毎回食べる話をしている気がします(;-`ω-)
そして丸のみにしたルアーはどうしちゃったのかな?
キニナルwww