Nicotto Town


ミディアムボーイ


ガイアの夜明け13


換金所は、交換に来る者を見ることができない、誰が?どれだけ交換していったか?なんて情報が漏れない様、個人情報漏洩保護に徹底していた。キモベサ~ラが、乗客に使用した睡眠薬は、弁当屋としては、当たり前のお弁当内に混入させての販売サービスとなっているのであるが、これは、座席に座ったままでの就寝がしやすい様に、車両の両サイドに展開させた蒸気機関のタービンからでる騒音等で、安らかに眠りに付けない人たちのために、お弁当にしくまれた睡眠薬を、よりもっと強力な効果のある薬へと変更して、与えていたのであるが、その効力は、後、数時間で消えようとしていた。焦るキモベサ~ラ・・・彼女は、換金所内にいると思われる人間をなんとか寝かせるべく、呼び鈴のある換金所内部へ続く直径10cmの穴から侵入して、内部の人間と同化し、その者となって、術をかけようとするのであった。


キモベサ~ラ:中にいるのは分かってるのよ!そこで待っているがいい!

と?キモベサ~ラは、今の老婆の体から本体となって、筒に中に入るため、手の爪を長い鋭い爪へと変化させ、老婆の胸へと突き刺したのであった。そして、心臓を抉り出し、手足となっている血管はまだ繋がったまま、心臓を手で、筒の中に押し込み、そして血管は切断され、手足の血管を動かしながら、筒の中を奥へと進み始めたのであった。老婆の体は、換金所の廊下で崩れるように倒れ死んでいる・・・そのころ、ローンレンジャーは?まだ筒に耳を向けて、呼び鈴が鳴らないか聞いていた。しかし、妙な音がしてきたため、筒の中を覗き込んで、またその音を聞き始めていたのであった。音は、だんだん大きくなってくる。筒の中で反響している音から、途切れるような?はっきりとした音になってきた。

ローンレンジャー:?・・・モラ~ダ!

ローンレンジャーは、誰かがタコのプレゼントをよこしてきたのだろうと?筒の出口に水瓶をはめて、到着するのを待った。彼の聴力は確かなものであったようだ?
そして、心臓体となったキモベサ~ラは、見事に!その筒に被せられた水瓶の中へと入り込んだ。

キモベサ~ラ:あら?行き止まりだは?

ローンレンジャーは、水瓶にタコが入ったところで、筒から外して、蓋を「カポ!」っと、閉めた。そして、水瓶を床に置いて、蓋を少し開け、中を確認しだした。すると、ニョロニョロニョロっと!細い肉のものが出てきたので、慌てて蓋を閉じようとしたのだが、血管が挟まって完全には蓋が閉まらない!近くにあった竈に木炭を入れる火鉢に手を伸ばし、それを使ってその蠢く細い肉の様なものを叩いた。キモベサ~ラは、あまりの痛さに、「痛い!痛い!」っと、声を発して縮こまって、水瓶の中に引っ込んでしまった。蓋は完全に閉まったのだが、タコが声を出してきたので、不思議がって、再び蓋をさっきよりも大きく開けて、中を覗き込んでしまったのであった。キモベサ~ラは、水瓶から跳び出し、ローンレンジャーの顔面に張り付いた。まるでエイリアンであ~る。・・・前が見えなくなったローンレンジャーは、そのまま驚いて走り出した。そして、壁にぶつかりながら、サウナ室に入って行ってしまった!しばしの混浴・・・???サウナ室でもがき、剝がそうとするが、なかなか取れない。燃える様な接吻をくらったかのような?それは、新型のマスクだったのか?次第に体が、動かなくなってくる。キモベサ~ラは、神経麻痺の薬を、彼にまとわりつきながら注入していたのであった。しかし、サウナの暑さは、キモベサ~ラには本体の姿では危険レベルであったのだ。動けなくなってきたローンレンジャーに張り付いているのも限界が来ていた。そしてついに!顔面から剥がれて、両者、動けぬまま、ダウン!となったのであった。そのまま時は流れ、眠りについていた乗客たちは、眠りから覚め出し、換金所へ来るお客さんも現れたのだが、老婆の遺体を見て、座席にすぐに戻っていった。

換金に行って戻ってきた客人:弁当屋のおばさんが、換金所列車で倒れてる!!誰かお医者様はおりませんか!!

客人の誰か?:私は医者です。行きましょう。

と、男の人が、弁当屋のおばさんを診察しに向かった。

客人の誰か?:この方は、すでに亡くなられています。なんでしょう?胸に深い傷が・・・

その様子を見に来た桃次郎たちは、そのおばさんから目を反らした。

竜太:お!これは見るわけにはいかん!!

垂れ乳の合間には、抉り取ったような深い傷が残っていたのであった。

医者の男:何か凄い力で胸に貫くように衝撃を与え、内臓を破壊したようにも見える・・・こんなことを誰がやれたのか・・・

そこにシャーロックホームズ氏が後方から現れた。

ホームズ氏:弁当屋のおばさんが先頭車両側へ倒れているところを見ると、犯人は東側の入り口から、ここへ入り、おばさんとすれ違うところで、なんらかの手段を用いて、胸部を強打。そのままおばさんは倒れこみ、この位置に換金所に顔を向けて亡くなった。・・・おそらくこの傷からでは、換金所に助けを求める声すら出せずに、即死だったでしょう。犯人は、かなりのボクサーチャンプ級であり、女性ではなく男性・・・怪力の持ち主か・・・?そんな者は、この列車内にいるとしたら・・・ん?あなたです!犯人はあなたでありましょう。

と、竜太を指さした。

竜太:お!俺があのおばさんを殺しただと!

ホームズ氏:間違いありません。そんなことができる者は、他を探してもあなたしかいませんよ。他に誰がいるというのですか?乗客のみなさん!この人を取り押さえましょう!!みなでかかれば例え怪力と言えども、耐えきれず捕まえれます!!良くもお弁当屋を!!観念しなさい!!さ!みなさん!跳びかかって!!!

竜太:おい!桃次郎!!お前の客人だろ!!なんとか言ってやってくれ!!

桃次郎:あの人は、僕見たことないんだよな・・・客人でいたっけかなぁ~・・・あのーー以前に、僕の竈をご注文されたことはーありましたか??

ホームズ氏:この化け物め!観念しなさい!!次は誰を殺す気なんだ!二度と殺せないように、縛ってかわやに閉じ込めなければ!!

桃次郎:だめだ、話が全然聴こえてないよ~お・・・

E7系蒸気機関発電SL新幹線は、サウナでのぼせて気絶したキモベサ~ラ。神経麻痺の薬を注入されて、今もサウナで動けぬままとなっているローンレンジャー。そしてまだ眠りから覚めない車掌さん・・・弁当屋のおばさん殺害事件の犯人にされてしまった竜太。日は昇り、直線路線を走り続けているのであった。

つづく・・・??




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