Nicotto Town


ミディアムボーイ


ガイアの夜明け15


ホームズ氏は、死んでいる老婆の腰にあった小物入れポーチの中に、列車内で使用すると思われる数々の鍵を見つけた。それを手にし、車掌室のある先頭車両の扉が開かないか試した。何本か解錠はしなかったが、ついに扉の鍵が「クイ!」っと、動いた。ホームズは扉を開けて、車掌室へと入っていく・・・その後ろを、コナンくんもひょっこりと追跡して侵入した。中には、テーブルに、座ったままうつ伏せになって、寝ている車掌さんを発見した。ホームズ氏は、車掌さんの肩を「ちょんちょん!」っと、叩いてみた。しかし、何も反応なく、寝息が聞こえてきたので、「お休中の様だ。」と、換金所のことを聞かなければならないため、車掌さんの肩をもっと、押すように、体を揺さぶって起こそうとした。しかし、それでも車掌さんは起きなかった。


コナンくん?:死んでるのかな?

ホームズ氏:いや、息はある。かなりのお疲れの様だ。

コナンくん?:あれ?これ見て!車掌さんも、あのお弁当食べてたようだよ?

ホームズ氏:お弁当内に含まれている薬で、熟睡となっているんだな。それにしてもこれだけ揺さぶってもちっとも起きない。寝相がかなり良い車掌さんの様だ。寝言すら言わないな。こう見ると、わりと美人だね?手のひらに豆が出来ているな。石炭を炉にくめる作業で出来たのであろう。んん?こら!坊主!

コナンくん?:坊主じゃないよ・・・ちゃんと名前はコナンってあるよ。

ホームズ氏:子供だからって、むやみやたらと女性の身体を触って調べるんじゃない!!

コナンくん?:換金所について何か書き記してあるものを持ってないかと思ってさ・・・

ホームズ氏:それならまず!室内をくまなく調べるのが普通だろ!!

コナンくん?:あはは、僕、普通じゃないからぁ~

ホームズ氏:何言ってるんだ!このくそ坊主!!

コナンくん?:ホームズのおじさん、これ、車掌さんのポケットにあったよ。

ホームズ氏:ん?本日の乗客数が書かれているな・・・

コナンくん?:車掌さんって、客車には来てないよね?

ホームズ氏:んん?そうだなー・・それなのに、乗客数を把握できている。ってことは、あのお弁当といい、ここで、弁当屋と接触し、この乗客数が書かれているものを受け取ったか・・・?

コナンくん?:僕は、目が覚めたら、厨房にいたんだよ。この状態で・・・

ホームズ氏:なんだと?それでは、あの殺された弁当屋の老婆が?何かをしようとして、乗客全員がぐっすりと眠れれるもっと強い薬をお弁当にしくませ、坊主を厨房へ運び、その胸の文字はなんだ?

コナンくん?:僕も知らないよ。目が覚めたら書かれてあったんだ。

ホームズ氏:この文字からすると、何かのおまじないに使用するような書き方だ・・・この星の文字ではないな。老婆が考え出したオリジナル言語、または、何かの暗号のようでもある。こんなことは考えたくないが、どこぞの星からやってきた未知なる生物が、君に、遠い星からファンとなって、交際の儀式をしようとしていたのかもしれんぞ!!それには車掌さんが邪魔に入って来ては困るので、眠らせたのかもしれない。それでいくとだ・・老婆の体に寄生した未知なる生物が?君との交際の儀式中に、何者かが邪魔に入って、その者を追っているのかもしれない。
追われている者は誰なのか???そうか!!換金所内に逃げ込んだ者だ!!それを追って、老婆の体内から抜け出し、あの穴から内部に移動していったんだ!!

コナンくん?:おじさん良くそこまで考えれたね?想像力が豊富・・・SF作家にきっとなれるよ!!

ホームズ氏:SFだと?私はSFには興味はない。こんなことをやっているうちの慣れのハテだな・・?おそらく、今回でこの私の頭脳が、この様な内容で出てきたという事は、あり得る話ではあるであろう。いつもこんな感じで、問題を解決してきた。自分でも疑ってしまうほど、「え!マジですか!」って?そんな状況でだ。いろんな不思議な事が、この星ではあるのだよ。もうこれ以上は、考えさせないでほしい・・・と?頼んでしまいたい時もある。話はもうおしまいにしよう。とにかく、換金所について車掌さんから聞かなければならない。起きないかな~???そういえば、新幹線の炉はどうなっているのであろうか?ん?坊主!!

コナンくん?:火が消えちゃっているよ?消えたばかりの様だけど??

ホームズ氏:列車は!

と?二人は窓から外を見た。すると、スピードがだんだん遅くなっていくのを見た。蒸気機関は、残った熱湯の残量がみるみる減っていき、そして、ついに!蒸気機関発電用タービンが回らないくらいの圧力へと低下していった。

コナンくん?:発電されなくなったんだ!きっとバッテリーが出力のパワー低下で、スピードが落ちてきているんだ!!

ホームズ氏:バッテリー搭載している車両はこの後ろか?あとどれくらい残量があるのか・・・炉に石炭を充填して、着火させても、水をタンクに注水する弁はどれなのか・・・これか??

と?適当に弁のハンドルを回した。すると、どこからか水の音がしてきた。

コナンくん?:おじさん!!車両の下に水が流れているよ!!

ホームズ氏:なに!これは排水弁か!!これはどうだ!!と、さきほど回した隣のハンドルを回した。

すると・・・何も音がしない・・・そのハンドルは、かわやに繋がる水道水の弁だったようだ?これだと思い、今度は、炉に石炭を入れ始めた。

ホームズ氏:よ~し!点火するぞ!!

石炭はどんどん燃え広がって行った。

ホームズ氏:これで大丈夫だ!!

コナンくん?:やったね!

と?思っていたら?なんだか炉がどんどん熱くなって、蒸気機関もどんどん熱でものすごい暑さに車掌室も暑くなってきた!

ホームズ氏:なんだ?なんか暑すぎないか?

コナンくん?:注水が上手くいってないんじゃない?タービンはまだ回転してないようだよ?水が上手く流れて行ってないんだ!!蒸気圧が上がってないよ!!

寝ている車掌さん:んん~・・・

と?寝たまま、上着を脱ぎだした。

コナンくん?:あ!車掌さんが!起きたみたい!!

と、思ったら?脱いでまた寝てしまっていた・・・

コナンくん?:どれだ!・・どれが注水する弁なんだ・・・

そんなことをしているうちに、列車のスピードは益々遅くなっていく・・・そして、自由乗降走行速度にまで低下してしまったのであった。日は昼頃となり、そこいらは、鬼がいない場所とはなっていないのであった。





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