密室で④
- カテゴリ：自作小説
- 2009/01/27 21:49:45
泣きながら帰ったあたしに、寝ている所を叩き起こされた
彼は、ただオロオロするばかりだった。
「どうしたの？ 泣いてちゃ分からないよ」
「さっき……エレベーターで……」
声を詰まらせながら事情を説明すると、彼は言葉を失った。
「う、嘘だろう。くっ……くくっ」
「……何？」
彼の肩が震えている。
あたしを襲ったアイツに対する怒りの為ではない。
笑っているのだ。
「ちょっと！ そこはどう考えても笑う所じゃないでしょう？」
あたしの味わった恐怖を笑い飛ばすなんて、デリカシーの
ないやつ。
「だって、たかが“虫”だろう？」
「こんなに大きな蜘蛛だったのよ？」
「そんな大げさな」
「そう思うなら、カバン取って来てよ」
「えっ！」
「怖いの？」
少しだけ顔を引きつらせながら、彼は目を泳がせた。
「怖くはないよ。ただ……」
「ただ、何？」
「カバンの下にさ、潰れた蜘蛛がいたら嫌だなって」
「あっ！」
考えてもみなかった。
もう、最低最悪。
再び涙が溢れ出したあたしを抱き寄せ、彼はそっと囁いた。
「君にも怖いものがあったんだね。大丈夫、カバンは僕が
見てくるから」
子供をあやすように、彼があたしの背中をさすった。
考えてみれば、この部屋も密室なのよね。
そして、蜘蛛より危険な者が約一名。
勿論、彼……じゃなくて、“あたし”の方よ？ うふっ♪
～Ｈａｐｐｙ Ｅｎｄ？～
・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・
どうしようもないオチで、どうもすいません。
怖い物は何か？ と考えて、思いついた話でした。
実は、私、虫が苦手なのです。（T_T）
蜘蛛もそうですが、トンボも、チョウチョも駄目なんですよぉ～。
虫嫌いは生理的嫌悪と言いましょうか ＾＾；
こればかりは、どうしようもないです。
割と自然の多い所に住んでいると、虫がウジャウジャという
状況に出くわします。蟻くらいなら大丈夫です ＾＾；（多分
私は殺せません。とりあえず、虫の側には近づきませんよ。
女の子に限らず一部の人は異様に虫を怖がって
やたらと殺戮するのが信じられない
益虫だっているのに
蜘蛛、怖くないんですか。すごい。
私は、大の苦手なのに、虫に好かれる性質のようです。
実は、なぜか、家に巨大な蜘蛛が現れまして……。
マンションなのに、しかも、一階じゃないのに。
あまりの恐怖で『密室で』の彼女と同じように、フリーズしてしまいました。
チョウがダメなのは、巨大な蛾が膝に……卒倒。
蜘蛛ですか～
蜘蛛は蚊を食べてくれるのでそこまで嫌いでは・・・ｗ
チョウが苦手とは珍しい・・・